その後、あくまで見舞客だという建前を崩さぬままロースチェント伯爵邸を辞した2人は、そこから今度はアースのもとへ向かいます。
またピアスト侯爵は、アリアを連れてクロア王国へ帰るつもりでいることもアースに話しました。
クロイは未だに離ればなれとなってしまった愛する人のことを想っているそうなのですが、すでにロースチェント伯爵の妻となっている以上、諦めるしかないでしょう。
その代わり、自分たちの間に娘が生まれていたと知り、この先共に居られるとなれば、喜ぶに違いない・・・と侯爵は考えたようです。
さらにピアスト侯爵は、高貴な血を持たぬ売春婦の子としてこれまで後ろ指をさされてきたアリアの境遇に心を痛めているらしく、侯爵家の跡継ぎとして王国で暮らすほうが孫娘にとって幸せなはずだとまったくの善意から信じ切っているのでした。
まずは本人の意志を確かめるべきだとなんとかピアスト侯爵を説得したアースは、夜が明けると急いでロースチェント伯爵邸を訪れました。
アース・・。
そうしてアースは仮定の話として、実の父親が現れたらどうするかアリアに尋ねたのです。
核心だ・・・!!
これでアリアが王国に帰る判断をしようものなら、2人は・・
なぜそんなことを訊くのかと首を傾げつつ、
たとえどんな立場の人であろうとも、
苦しい時に顔を見せることさえしなかった父親を選ぶ気はない
とアリアは答えます。
なによりアースを悲しませるようなことはしたくないのだという彼女の言葉に、言われた当人はたちまち舞い上がり、2人の会話をひそかに聞いていたピアスト侯爵は残念そうにアリアのことを諦めたのでした。
悪女は砂時計をひっくり返す 76話 感想・考察
76話の見どころは、高位貴族にしては意外なほど人情味があって、良い人だったピアスト侯爵です。
アリアのおじいちゃんってことになるのかな・・?優しい人でよかった・・!!
なにしろ例の傍若無人な兵士たちを用意した人ですし、威厳のある顔立ちにヒゲにメガネ・・・という如何にも貴族男性らしい外見から受ける印象も手伝って打算的で冷たい人物のように見えていましたが、実際は我が子を大切に想う常識的な人物でした。
今話で意図せずアリアが対面を拒んでしまったクロイですが、この先彼の出番はあるのかどうかが気になるポイントですね・・!!
次回ネタバレはこちらから
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少し先の物語になりますが、原作小説版も翻訳してるのでよかったら合わせてどうぞ!表現キツいので【閲覧注意】・・笑
※アリアがいい感じにガチ悪女してて最高です・・
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