今回は安武わたる先生の「声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~」77話を読んだので紹介します。
この記事は高確率でネタバレを含みます。
物語の結末を知りたくない方はご注意くださいませ。
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声なきものの唄 77話 あらすじ
しかしチンピラたちはそのままたまきを売り飛ばそうとし始め、慌てた圭哉は彼らに立ち向かいました__
前話ネタバレはこちら
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声なきものの唄 77話 ネタバレ
公三郎に圭哉のことを知られてしまい、恥ずかしさから酷く落ち込むたまきを気遣って、チヌは以前彼女が「おいしい」と言っていた小田巻蒸しを作り、「ちぃっと早えけどお昼いかがです?朝からなあんも召し上がっとられんでしょう」と声をかけます。
するとたまきは「Leave me alone !」と叫んでチヌを睨みつけ、差し伸べられた手を払ってしまいました。
“ひとりにしてよ!”=”私にかまうな!”だね・・。
女郎だからと蔑んでいた相手にかばわれてしまったという事実は、プライドの高いたまきにとって、酷く耐えがたいことだったのです。
・・・。
そんな彼女たちのやり取りを見守っていたお清は、「チヌさんは、両手の指にヤケドをこしらえて作ってられました」と誰ともなしに呟くと、「人様の好意を受け取れないほど余裕がございませんのでしょうねえ」と静かに続けます。
それを聞いたたまきはたどたどしくもチヌに謝罪し、また圭哉に対して立ち向かってくれたことへの御礼を伝えたのでした。
たまき・・よく謝ったね。偉いね。
それから2人は温め直した小田巻蒸しを同じ卓に並んで食べ、その後チヌはお清と共に買い物へ行くことになりました。
たまきは留守番として1人家に残りますが、ちょうどそこへ利用するために圭哉へ近付いた例のチンピラたちがやって来ます。
そうして彼らは美しいたまきこそ「金持ちの妾の花形女郎」だと思い込み、すかさず彼女を拉致すると、圭哉を待たせている根城へと連れ去ってしまったのです。
お金のためにチヌを拐かそうと圭哉に提案したチンピラたちは、なんと間違ってたまきを攫ってきてしまった・・・!
当然人違いであることはすぐに判明したのですが、なんとチンピラたちは「売るんはあんたの妹にする」と言い出しました。
おいおいおいおいお・・
しかも、驚いたたまきが抵抗すると、「強情な女を手懐ける方法はひとつやろ」などと言いながら、3人がかりで彼女を手篭めにしようとします。
あああああああっ・・!!
さしもの圭哉も血を分けた妹の貞操の危機を見過ごすことは出来ず、たまきを助け出そうとチンピラたちに挑みかかりました。
たちまちボロボロになるまで痛めつけられ、たまきが思わず「Stーop !!」と叫んだ時、彼女が攫われたことに気付いたチヌから頼まれた久米親分が駆け付けて、兄妹を救い出してくれたのでした。
久米親分!!!!!!!!!!
チンピラたちは久米親分によってキツくお灸をすえられることになり、おかげで無事公三郎の家へと戻ってきたたまきは、土壇場で自分を見捨てなかった圭哉と和解し、彼を連れて一度実家へ帰ると言い出しました。
それならばとチヌが「そしたら、その間はうちも東陽楼へ・・・」と口にすると、公三郎から思わぬ言葉が返ってきます。
一体どういう意味なのか、なんと彼はチヌに向かって「君はもう、東陽楼へ戻らなくてもいいんだよ」と告げたのです。
え・・・?どういう・・こと・・・?
誰かがチヌを、身請け・・?
声なきものの唄 77話 感想・考察
77話では、たまきが女郎や遊廓の存在を嫌うようになった原因である兄・圭哉と和解することが出来ました。
前話までの彼が妬み・憎しみを込めた眼差しを妹に向け、「おぬしを引きずり下ろす」とまで言っていたことを考えると、驚きの結果と言えるでしょう。
そして何より気になるのは、ラストの公三郎のセリフです。
これは彼がチヌを身請けしたということなのでしょうか?
そうだとしたら果たしてチヌはどんな反応を見せるのか、次話が非常に待ち遠しいです。
次回ネタバレはこちら
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