今回は安武わたる先生の「声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~」75話を読んだので紹介します。
この記事は高確率でネタバレを含みます。
物語の結末を知りたくない方はご注意くださいませ。
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声なきものの唄 75話 あらすじ
前話ネタバレはこちら
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公三郎のおかげで無事矢津遊廓へとたどり着いたチヌでしたが、美緒や巴との再会を喜ぶ間もなく栄太が徴兵されたことを知り、突然の別れに涙します。
そんなチヌに対し、栄太は自らの新たな門出を祝うかのようにあくまで明るく振る舞い、笑顔で東陽楼を去ったのでした__
声なきものの唄 75話 ネタバレ
栄太・・どこに行くの・・?格好が・・
いつもと違いなぜか羽織袴姿の栄太を見つけたチヌは、「栄太・・・!どないしたんやその格好(ナリ)は!?」と慌てて彼に駆け寄ります。
すると栄太の方も「チヌ!おんしこそっ」と矢津にいるはずのない彼女の登場に驚きますが、すぐさま「ええんか出歩いて!?」とその身を案じる言葉を口にしました。
いつもの優しい栄太だけど・・なんか・・
そんな2人の様子を黙って見守っていた公三郎へ声を掛けたのは、東陽楼のおトウさんです。
彼は公三郎に向かって「実はこの仲どんの栄太が兵役に就くことになりましてな」と現状の説明をすると、おかげでチヌも見送りに参加出来たと感謝の意を伝えます。
へ、兵役・・・!!!!!!(泣)
あああああああああああああああ泣
よもや栄太が兵士として徴集され、東陽楼からいなくなってしまうなどとは夢にも思っていなかったチヌは大変なショックを受け、思わず涙を流しました。
栄太はそんなチヌに対し「今度会うときゃわしゃあリッパな兵隊になっとるけんな!」と朗らかに宣言し、最後まで溌剌とした笑顔を崩さぬまま「元気でなっチヌ」と明るく別れを告げたのでした。
そんな・・・・泣!!
翌日、迎えに来てくれた公三郎と共に彼が借りている家へと戻ったチヌは、早速盛田医師による診察を受けました。
その結果、養生のためあと1ヶ月はこの奇妙な共同生活を続けることが決まり、お清は「ひと月もあればもっと本格的に家事をご教授できますわね」と張り切る様子を見せます。
さらにたまきも相変わらず険しい表情を浮かべてはいるものの、これまで学ぶ機会を得られなかったチヌへ地理や算術、英語、歴史、テーブルマナーなどを熱心に教えてくれるようになったのです。
その代わりとしてたまきは、自分に遊廓のことを教えて欲しい・・・とチヌに頼みます。
請われるままにチヌは、一見華やかで軽薄に見える「女の園」の辛く悲しい実態を、以前恵から教わった知識を交えて淡々と語って聞かせました。
おかげで、今まで穢らわしい者として一方的に憎み蔑んできた娼妓たちの苦しみを知ったたまきは、
と日本に対する憤りを覚えたのでした。
こんなふうにたまきが少しずつ、しかし着実にチヌとの間にあった距離を縮めている一方で、彼女の兄・圭哉は、妹から巻き上げたお金を惜しげもなく使って賭け事に興じるなど、相変わらずな生活を送っていました。
しかしある晩、その羽振りのよさと余所者であることに目をつけられ、ゴロツキたちから「わしらにもわけてくれんかのう・・・?」などと絡まれてしまったのです。
声なきものの唄 75話 感想・考察
75話では、なんと第2話でチヌが須賀屋から移ってきた時以来の付き合いで、一時期は共に過ごす未来を夢見た相手である栄太が徴兵され、東陽楼を去ってしまいました。
栄太が徴兵なんて・・!
初登場時はまだあどけなさの残る少年だった彼が、チヌへの恋心をひそかに育みながらたくましい青年へと成長していく様子を微笑ましく見守っていた読者にとっても、なかなかショッキングな展開です。
その健気な姿から、是非とも幸せになって欲しいと思わせてくれるキャラクターだっただけに、兵役を無事終えて帰ってくることを願わずにはいられません。
本当よ・・変なフラグとかいらないからただただ無事に帰ってきてくれ・・!
次回ネタバレはこちら
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