今回はピッコマで連載中のSkye / TARUVI /Kidari Studio, Inc. 先生の
「ルシア」“原作小説版” 1話(漫画版は1話?)を読んだので紹介したいと思います。
この記事は高確率でネタバレを含みます。先を知りたくない方はブラウザバックしてくださいませ。
また120%原作様に敬意を払いながらの韓国小説版翻訳(原作様が最高!)となり、ここではhaluの解釈(感想?いや、感情?笑)が多分に入ります。笑
正確に内容を知りたい方は是非ピッコマで原作様も合わせてお読みくださいませ!
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ルシア 原作小説 1話 ネタバレ
・・の前の管理人のつぶやき
『ルシア』1話の感想アップしました!
“戦争の黒獅子”若きヒューゴ・タラン登場回。
たまらん・・!!
“戦争の黒獅子”というネーミングがたまらん・・!https://t.co/Jo5aFDmYkx #ルシア #ネタバレ #感想 #原作小説版 #1話
— halu@ハッピー☆マンガ道場 (@happymangado) September 18, 2021
前話振り返りはこちらから!
1話
ルシアは毎朝目を開けるのが嫌だった。
どうして一生のうちに2度も同じ痛みを経験しなければならないのかしら。
ルシアは痛む頭を押さえて立ち上がった。
15歳で月経が始まると、少なくとも月に1回、多いときには月に3〜4回、激しい偏頭痛に悩まされるようになった。
深刻なものではなかったが、これは彼女を一生苦しめる慢性的な病気になっていた。
ルシアが18歳になったとき、
彼女は更なる自分の未来を夢で見たような気がしていた。
実際彼女の未来については、すでに多くのことが変わっていた。
しかし、未来は避けられないものであり、どうしようもないこともある。
彼女は寒さに震えながら冬を過ごした。
次に何が起こるかを知っていても、それを変えることはできなかった。
うむ。未来を予知夢で急に視られるようになったんだよね。
ルシアは豚のようなマタン伯爵に売られてしまう。
で、ここが最悪、と・・。
それは、ルシアにとって変えられない未来だった。
未来を知ることに何の意味があるのだろう。
天が自分の足を引っ張っているような気がして、すべてが大げさなフィクションに思えてきた。
ルシアは、窓を開けた。
冷たい朝の空気が部屋の中に流れ込んでくる。
彼女は窓枠に寄りかかって、氷のような風を全身に受けた。
まるで自分の冷たい運命に立ち向かっているかのようだった。
母に似て小柄な体格である。
それでも、彼女に魅力がないわけではなかった。
色白ではあるが艶のある肌をしているので、ちょっとしたお洒落で魅力を発揮することができたのだ。
彼女のウエストは細いので、コルセットは必要ない。
彼女のこのようなスタイルは、ほとんどの男性の本能を刺激した。
ルシア、可愛い。
しかし、彼女は上流階級に属していないので、彼女の魅力のどれもが全く評価されなかったのである。
・・でも異性と出会う機会もなし、と・・。
『えっと…。薪はない、し…、じゃがいもと卵も足りないわ。』
彼女は今、ギシギシと音をたてる古い木のテーブルのそばで、自分の生活必需品の棚卸しをしていた。
長い髪を無造作にポニーテールにし、無地の服は王宮のメイド服とほとんど同じだ。
この状態では、誰も彼女をお姫様とは思わないだろう。
『今日は必要な品物を頼みに行かなければならないからね。』
ふむ、ルシアどっかに出かける・・?
幸い、それほど大きな宮殿ではないので、さほど問題はなかった。
彼女が使える生活空間は、自分の寝室と他のいくつかの部屋だけだった。
まるで監獄ね・・
__
__
最初、彼女には5人のメイドがついていた。
しかし、彼らは粗野で、とても宮廷のメイドとは思えなかった。
王室のメイドにはそれなりのプライドがあった。
尊敬する貴族に付き添う使用人は皆「メイド」と呼ばれていたが、その中でもランクが違っていた。
王宮のメイドは、労働力となるメイドがこなす家事や雑務を見守っていた。
王家の一員であるルシアには、正式には、家政婦、王宮侍女、労働侍女、そして3人の侍女がいなければならない。
問題は、王族の子孫が多すぎることだった。
一番の問題は、ルシアが兄弟姉妹の中で一番下にランクされていたことだ。
メイドたちがいくら頑張っても、昇進の望みはなく、わざわざ志願してくれる人もいなかった。
チップを追加でもらう方法もなかったので、メイドたちはみんな彼女を避けていた。
年が経つにつれ、メイドたちは次々と引退していき、やがてルシアのそばには一人もいなくなってしまった。
・・・。
本来であれば、引退したメイドは新しいメイドを雇うべきだった。
しかし、ルシアの宮は良い収入が期待できなかったので、
王宮のメイドや労働者のメイドは誰でもこの場所には近づかないようにしていた。
王宮のメイドは日常生活に十分な給料をもらっていた。
しかし、労働者であるメイドは、その給料だけで生活することは難しいのだ。
ルシアに仕えるために雇われたメイドたちは、数日で辞めてしまったり、高官を買収して別の場所に配属されたりする。
やがて、女中たちは一斉に宮殿に来なくなった。
召使の名前は登記簿に記録され、給料も受け取っていたが、彼らは仕事をするために姿を現すことはなかった。
・・・誰もルシアのところでは働こうとしない。
ルシアが正式に苦情を申し入れれば、事態は解決しただろう。
何の力もない彼女だが、一応お姫様だ。
夢の中で、彼女は自らメイドたちのところに行き、問題を解決した。
今回も、彼女はメイドたちを探しに行き、問題を解決することにしたのだ。
しかし、その途中で王宮のメイドに出会い、
彼女を労働力と勘違いして簡単な仕事を任されてしまったのだ。
ルシア周りから知れ渡りすぎてなくて笑う。
ルシアは思いついて、文句も言わずにその仕事をこなしていた。
このままメイドのふりをしていれば、王宮の外に出るチャンスが得られるだろう。
It’s a ポジティブシンキング!
ルシアは15歳で最後のメイドに去られ、その後は王女とメイドの二足のわらじを履くことになった。
“王女とメイドの二足のわらじ”に笑う。
語呂インパクト強すぎてうちゅうのほうそくがみだれる
メイドとしては、日用品の買い出しや肉体労働をしなければならなかったが、王宮を出る自由を得たのである。
ルシアは3年前から王宮で一人暮らしをしていた。
おそらく、ルシアが他の5人のメイドと一緒に暮らしていたという記録が残っているのだろう。
その書類が本当かどうか、わざわざ宮内の役人が自ら確認に来ることはない。
数え切れないほどの王の子供たちの訴えは、役人たちの頭を痛めつけるのに十分だった。苦情を一言も言わないルシアのために、役人たちは暇を持て余していた。
ルシアは不満も何も言わないでいい子にしてたのね。
__
__
ルシアは今朝、日用品を要求した後、仕事の出来栄えに応じてチップももらいながら帰宅していた。
王女がチップもらうな。笑
王宮であろうが、街の汚い裏通りであろうが、人間の本質は同じである。
お金があれば、人は必死になって前に進もうとする。
メイドが王宮を出るときには、別のドアがあった。
メイドたちは長い列を作って自分の番を待っていた。
その列がだんだん短くなっていき、ついにルシアの番になった。
彼女は警備兵に退出許可証を見せた。
しかし、ルシアが警備兵に顔を見せたとしても、警備兵は彼女を認識できない。
彼はすぐにパスの正当性を確認し、うなずいた。
ビビアン王女(ルシア)が発行したパスをメイドのルシア(ビビアン王女)が使用する、という一文で脳が壊れそうになる構文に笑う。
『おい、宮殿から何か持ち出さないだろうな?』
警備兵はルシアが手ぶらであることを確認していたが、それでも尋ねてきた。
『いいえ。』
警備兵はもう一度うなずき、彼女を宮殿の外に出した。
ルシアは、新鮮な空気を深く吸い込んだ。
彼女は首を回して、この場所を囲む巨大な宮殿の壁を見上げた。
宮殿の壁の中は安全だった。
壁の外では、若い女の子が一人で安全に歩き回るのは難しい。
下級王女という身分が有利に働き、自由度が高かったのだ。
位のあるルシアはその事実に気づかなかったが、今になって(メイドになって)それを実感するようになった。
しかし、未来のことを考えると息苦しくなってきた。
彼女は一刻も早くあの場所(16番目の王女)から逃げ出したかった。
通りには人々が大量に押し寄せていた。
彼女がなんとか通り抜けようとしても、人の群れは彼女を別の方向に連れて行き、彼女はぐるぐると走り回っていた。
・・・?なんだろうね。
苦労してたどり着いた小さな2階建ての家のドアを開けると、中年の女性がいた。
彼女は眉と目にしわを寄せて怒っているように見えたが、それが彼女の素顔だった。
『ようこそ。ルシアさん。』
『こんにちは、フィルさん。
マダム・ノルマンはいらっしゃいますか?』
『えぇ、彼女はいつも家にいますよ。昨日の長い夜の飲み会の後、まだ床に寝転がって寝ています。ちょっと待っててください、今お茶を持ってきますね』
『ありがとうございます、フィルさん。』
心地よいお茶の香りがリビングルームに漂い、ルシアは優しい表情でじっと座ってお茶を楽しんでいた。
キッチンからは、フィルさんがガチャガチャと音を立てているのが聞こえてくるが、それも彼女の耳には音楽のように聞こえた。
人を2人雇って、細かい家事をやってもらい、静かにお茶を飲みながら生活を楽しむ。
ちょっとした散歩をしたり、本を読んで時間を潰したりして。
ルシアの顔には優しい微笑みが浮かんでいた。
痩せた女性が、2階から階段をよろよろと降りてきた。
彼女は、ぎこちない声を出した。
『フィル〜、みず~!』
ノルマンは、ルシアの向かいのソファに座り、肘掛けに身を乗り出した。
痩せた体に、愛想のない顔をしている。
30代以上に見えたが、実際はとても若かった。
ノルマンは、フィルが持ってきた水を一気飲みすると、死に向かうようなため息をついた。
『あ”ー、体の中が痛い。』
『お酒は控えめにしたほうがいいですよ、まったく。』
と、フィルは独特のぶっきらぼうな口調でつぶやき、キッチンに戻っていった。
彼女の話し方や態度はいつも無愛想だが、ルシアはフィルの優しさを知っていた。
そして今日もノルマンの二日酔いを鎮める食べ物を用意するためにキッチンに行っていたのだ。
『なんでそんなに飲んだのよ…?』
『お酒を飲めばもう一行書けるかなと思ったの。でも自分をコントロールできなかった…。。あぁ申し訳ありません。この状態では、”お客様”のお世話をきちんとできません。わざわざお越しいただいたのに、あぁ申し訳ありませんね。』
『”お客さん “ってどういう意味よ?それにあなたのところに来るのは全然苦ではないわ。ここに来なくても、どうせこの辺りに散歩に来てたんだから。』
『…そこのテーブルの引き出しに入ってるぞ。開けてごらん、私の最新の本だ。』
マダム・ノルマンは作家で、有名なロマンス作家だった。
ノルマンの本はすべて愛について書かれているが、人々はこの本を上品で知的だと考えていた。
楽しくて勉強にもなる、一石二鳥の彼女の本は、一大センセーションを巻き起こした。
この数年、たくさんの本を出してきたおかげで、彼女は一銭も稼がなくても楽に暮らせるようになった。
売れっ子小説家のノルマンさん。
その本を取り出したルシアは、思わず声を上げた。
『あぁ!やっと完成したのね!!もう、長い間、待っていたのよ!!』
ルシアは本の最後のページに急いだ。
ルシア、はやる気持ちを抑えられずネタバレを先に知りたいタイプ。
『え??もう終わってしまうの?どうして?このシリーズはとても人気があるのに!!』
『…あまり継ぎ足してもつまらないし、このくらいの長さがちょうどいいのよ。編集者からは「あと2、3冊長くしてください」と尾ひれがついていたが。ヘヘヘ。』
『残念だわ…。編集者の言うとおりにしておけばよかったのに…。』
『まぁそんなことより本の中も見てくれよ。』
ルシアがページをめくると、本の中に封筒が隠されていた。
その中には、お金をルシアに預けたことを示す領収書が入っていた。
その金額を見て、ルシアは目を見開いた。
『ノルマン、これは多すぎるわ….』
『受け取れよ。お前にはそれだけの価値がある。』
『でも、私はこれまでにもすでにたくさんのお金を受け取っているし……』
『これは、小説を完成させたからこそのボーナスだよ。それでも納得いかない場合は、小説のアイデア提供に協力してくれたことへの報酬だと思ってくれ。この小説のアイデアは、ほとんどお前からもらったものだろう?』
毎日の食事にも困るような貧乏作家だった。
現実にはあり得ないことだが、人々はいつでもそれを空想することができた。
平民はこのような本を通して貴族の生活を体験したいと願い、貴族は平民の本をわざわざ手に取ることはなかった。
ニーズは逆だった。
人の本を読み漁るか、貴族に仕えたことのあるメイドに取材するしかない。
唯一の才能は文章を書くことだったが、小説の世界に入っていく方法が見つからないのだ。
__
__
ある日、ノルマンが誰もいない中央広場の通りに座っていると、どこからともなくルシアが現れて、パンをくれた。
ノルマンは知らなかったが、ルシアは長い間、彼女を見守っていた。
ノルマンはホームレスのようには見えなかったが、彼女はとても空腹そうだった。
道端に座っていることはあっても、食べ物をねだることはなかった。
ルシアは思わず近寄って話しかけてしまった。
『私が今日ここにいるのは、すべてルシアのおかげだから。』
ルシアはノルマンに上流社会についての知識をすべて教えてくれた。
ルシアは、夢の中で多くの社交パーティに参加していた。
彼女の言葉は、貴族の傍らでただ仕えるだけの素朴なメイドとは比較にならない。
ノルマンは、ルシアが語ってくれた貴族の女性たちの話を参考にして、自分の小説の基礎を固めることができたのだ。
『いいえ、それは、ノルマンの小説が素晴らしいからよ…!』
『お前がいなかったら、私は一文も書けなかっただろうから、お前のおかげだよ。今はもっと稼げるようになったしな。』
週に1度、ルシアはノルマンのもとを訪れ、数時間にわたって話をし、それによってルシアはかなりの収入をノルマンから得ていた。
ノルマンは、ルシアに高額の報酬を支払っていた。
もちろん、最初の頃は、ルシアはバスケットにパンを詰めて訪ねていたが、彼女の本が売れるようになると、ノルマンは恥ずかしがらずにお金でお礼を言っていた。
今ではノルマンは役割が変わっていた。
未亡人をはじめ、多くの人が彼女を訪ねてくるようになったのだ。
ノルマンの立場も安定してきた。
ノルマンは、ルシアがいなくても、必要な情報はいくらでも集められるようになった。
しかし、一番必要なときに助けてくれた人に対して、ノルマンは恩知らずな人間になるわけにはいかないのだ。
ノルマンはとっても律儀な女性や。義理人情は欠かさへん。
ノルマンは、ルシアのスポンサーを続けて、彼女の結婚も支援したいと考えていた。
ノルマンは、ルシアを自分の妹のように思っていた。
『ありがとう、ノルマン。私の最大の幸運は、あなたに出会えたことよ。』
『それこそまさに私がお前に伝えたいことだよ。』
受け取った金額を確認すると、ルシアの目が揺れた。
これまでに貯めた金額があれば、無事に家出してスムーズに新しい生活を始めることができるだろう。
いくら周囲の関心が薄いとはいえ、彼女は王女である。
彼女がいなくなれば、宮内の警備兵が出動して追跡することになるだろう。
ルシアを心配してのことではなく、自分たちの威信がかけてしまうからだ。
ノルマンが何らかの不正や罰を受ける可能性も高い。
ルシアも逃げられる保証はまったくないのだ。
うまく逃れるためには、都を出てどこか遠くへ行かなければならない。
見張りや護衛も考えたが、誰も信用できない。
むしろ、護衛に後ろから刺されてお金を全部取られてしまうかもしれない。
逃げるなら、マチン伯爵と結婚してからの方が安全だろう。
彼女はもう王宮の一員とはみなされないので、たとえ行方不明になっても、誰も気にしないだろう。
目をつぶって一年間だけ苦しみながら、信頼できる人を探して、逃げても誰にも見つからないように、徹底的に計画を立てることができる。
あの人だけは・・・!!!
あの人間の顔を想像しただけで、背筋が凍る思いだった。
本当に方法はないのだろうか。彼から逃れる方法が。
『ルシア、ボーイフレンドはいるの?』
『ええ…!?何、いきなり?』
『何をそんなにショックを受けているんだ?ボーイフレンドくらいいるのかと思ってね。もし誰もいないのであれば、私がとても素敵な人を探して紹介するよ。』
『私を何歳だと思っているの?大丈夫よ。』
『まだ”18歳”だろ?別に結婚しろと言っているわけじゃない。何人かの男性と知り合いになって、22歳くらいになったら、その中から誰かを選んで結婚すればいい。宮内のメイドは人気があるからな。謙虚だと思われているよ。肉体労働や農業で生計を立てている女性とは違う見方をされる。流れに任せて教えろよ。どんなタイプの男性が好きなんだ?頼りになる年上の男性か?若くてキュートな男性か?探してやろう。』
ノルマンはルシアが王女だってこと知らないみたいだね・・一介のメイドだと思ってる。で、お互いキャピキャピトークをした後で・・
『…そういえば、今日は特別な日なの?ここに来る途中、たくさんの人を見たんだけど・・』
そうルシアがノルマンに尋ねた。
『知らなかったのか?騎士団がみんな帰ってきて、街中をパレードしているんだ。』
『ああ…』
それが今日だった。
騎士たちを見る機会は滅多にないので、
みんな仕事を放り出して騎士たちを迎えに来ていたのである。
これは、ルシアにとって、昔と比べて大きなライフスタイル(生活)の変化の一つであった。
宮仕えをしているふりをしながら、外の世界に出て冒険すること、だね。
おかげで、ノルマンも大金を手にすることができた。
じっとして孤独で、
変化のない離宮に比べて、外の世界はとても騒がしかった。
しかし、時が経つにつれ、戦争は徐々に広がり、やがて全世界が2つに分断されてしまった。
ルシアが11歳頃になると、彼女の国–ゼノンが参戦を決め、東北同盟の主力となっていた。
徐々に北東同盟が優勢になり、その後2年間は戦闘が終息状態になったのだ。
この戦争で、ゼノンは勝利した国の一つであった。
ルシアは戦争勝利国の王女ではあったわけね。
今体調を崩していたノルマンは、このような大勢の人に近づきたくなかったし、ルシアは宮殿に戻る途中で覗いてみることにした。
今体調を崩していた=2日酔い。
このようなイベントを見逃すのはもったいないですからだ。
『ワァー!!!!!』
人々は耳が聞こえなくなるほどの大声で叫び、口笛を吹いた。
戦争に勝ち、自由を手に入れた幸福感から、市民の気持ちは高揚していた。
その高揚した雰囲気が伝染して、ルシアもとても明るい気持ちになっていた。
『ワァー!!!!! タラン!!!!!!』
他とは比較にならないほどの悲鳴が聞こえてきた。
男は足を踏み鳴らしながら、女は大声で叫んだ。
タラン! タラン!タラン!と。
そんな中、一人の騎士小隊が群衆を割って街を進んでいった。
この小隊の騎士は全員、鎧に黒い獅子の紋章を付けていた。
平民は貴族の家紋を区別することができないが、ゼノンでは黒獅子の紋章を知らない者はいなかった。
黒獅子の紋章・・(ゾクゾクッ(わいの厨二心
耳をつんざくような音と賑やかな雰囲気が背景に消えていく中で、ルシアが見たものはただ一つ。
小隊を率いる騎士が、白馬の上に乗り、純黒の鎧を身にまとい、街中を行進しているのだ。
兜で顔を隠していたが、彼女の頭の中では完璧にその顔が描けた。
彼女はこの男を知っていた。
ヒューゴ・タラン。
王家の血筋ではないが、王の敬愛を受けていた。
そして、形式的なものではあるが、王位を継承する権利を持っていた。
それが、“戦争の黒獅子”若きタラン公爵だった。
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ルシア 原作小説 1話 感想・考察
“戦争の黒獅子”・・(ゾクゾクゾクッ…!!
今話ではルシアがビビアン王女として、ではなくひょんなことからメイドに間違えられ、そのままメイドとしてお忍びで街へ繰り出していたことがわかりましたね。
ひょんなことっていうかルシアの存在感の薄さね・・衛兵すら気付かない。笑
そして定期的に街に行く中で会う小説家のノルマンとはお互いに良い関係を築き、ルシアは逃走資金を貯め終えたようです。
このまま逃げられなくもないんだけど、女子ひとりで今逃げても捕まるだけだし、ノルマンにも迷惑がかかる。”お金以外に必要なもの”もあるよね。
そんな中でてきた、“戦争の黒獅子”、ヒューゴ・タラン。
わい、もともと学生時代とかに”闇属性”騙ってたからこういうネーミング堪らんわぁ・・笑 “戦争の黒獅子たる俺の裁きを受けてみよ!”とか言うんかな?たまらんね?え、たまる?こりゃ失礼。ともかく、今のルシアに必要な”権力や武力”を持ってるから、関わること間違いなしだね・・!!
次回も気になります・・!
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