草野誼先生の「愚者の皮～メグリ編～」7話を読んだので紹介したいと思います。
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愚者の皮～メグリ編～ 7話 あらすじ
前話第6話はこちらから
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メグリが岩戸の中に引きこもってから3日が立ちました。
共感覚が暴走している時の様子を覚えていない兄達は、なぜメグリが引きこもったままなのか理由を知りません。
全員で行けばメグリを警戒させてしまうと考えた黄丹は、
誰かが代表で説得を試みることを提案します。
メグリのいる地下室は生活用品は一通り揃っているものの、
食料だけは見つけられません。
朽葉には「あるミッション」を達成しなければ食料を得ることが出来ないのではないかという考えがありました。
兄弟との6戦のバトルが始まる・・！
そんな中、蘇芳が説得をするために地下室の前までやってきます。
蘇芳の共感覚「饑（ひだる）」を使い、何としてでも岩戸を開けようとします。
メグリは蘇芳との攻防にどう対応していくのでしょうか＿＿
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愚者の皮～メグリ編～ 7話 ネタバレ
メグリが岩戸の中に閉じこもってから３日経ちました。
朽葉以外の兄達６人は、どうすればメグリが出てきてくれるのか話し合います。
彼らは共感覚が暴走している時の自分の姿を覚えていないので、なぜメグリは引きこもってしまったのか分からないのです。
一方、朽葉は床下でメグリのいる地下室まで通じる管を探します。
その時、微かにコンコンと鳴る管を見つけ、すぐに管を通して声をかけるとメグリから返事がきました。
クローゼットも秘密の通路も監視されてしまい、メグリとの連絡手段が途絶えていた朽葉は安堵して涙を流します。
メグリによると、地下室は空調が効いていて、トイレもシャワー室もあり、シャンプー、リンス、歯ブラシ、ドライヤーに何でも揃っているというのです。
しかし、食べ物だけはありませんでした。取り出し口につながる６個のボタンは明かりが消えていて、押しても何も出てきません。
“６”という数字に朽葉の中にある仮説が生まれます。
もし、ゲームのようにミッションを達成しなければアイテムの入手が出来ないのだとしたら、メグリは６人の兄達の相手をしなければ、食事を摂ることすら出来ないのです。
6連勝しなければいけないってこと・・？母親の試練か。。
全員で行けばメグリを警戒させてしまうかもしれないと考えた黄丹は、誰かが代表して岩戸から出るように説得したほうがメグリの心の扉も開くのではないかと提案します。
フォーチュンクッキーを使って、当たりを引いた蘇芳がトップバッターとして説得に向かうことになりました。
蘇芳は若木学園特待生の誇りにかけて、どんな過激な手段を使ってでもメグリを岩戸から救出することを誓います。
メグリは兄達が来る前に攻撃の臨場感を上げようと特訓をします。
前回使った折り紙の手裏剣は見事、黄丹の額に突き刺さりましたが、威力が落ちてきたため二度目も通用するかは保証されないからです。
手裏剣を投げた先でメグリは化粧品がたくさん入った箱を見つけます。
メグリ、どう使う？
その時、今夜の相手となる蘇芳が接近していることを知らせるアラームが鳴ります。
蘇芳の持つ共感覚「饑（ひだる）」とは空腹をつかさどる神の名です。
「蘇芳は控えめな性格だから説得には向かない」と期待をしていない弟達に、黄丹は「お前たちはまだ蘇芳のほんとうの実力を知らない」と忠告します。
饑のスキャナーで蘇芳はふたつの情報を得ました。
ひとつは岩戸の開閉スイッチはメグリ自身にあるということ、もうひとつはメグリの胃や小腸は飢餓の一歩手前の状態であることです。
「俺たちを信じてそこから出てきてほしい」と優しく説得する蘇芳ですが、岩戸が開く気配はありません。
すると突然、メグリは胃が浮くような感覚に引き込まれます。
メグリはエレベーターが下降する時のフワッとした瞬間が苦手でした。
メグリは永遠に下降と上昇を繰り返す饑の無限エレベーターという蘇芳の臨場感に取り込まれてしまっていたのです。
タワー○ブテラーとか乗れない私は嫌すぎる・・！笑
この共感覚は床下にいる朽葉にも届いていました。
ただでさえ空腹で胃が過敏になっているメグリにこの臨場感は耐え難いものです。だからこそ、蘇芳は扉を早く開けるように説得を続けます。
揺れ動く臨場感の中でメグリは意識を取り戻し、自分がいま誤った選択肢を掴もうとしていることに気づきます。
以前も母に裏切られた苦しみからにせものの臨場感に飛びつき、兄達の罠にはまってしまったように、苦しさから早く逃げたいという気持ちが思考にバイアスをかけていたのです。
その瞬間、朽葉は空気が少しだけ変わったように感じました。
蘇芳はさらに深い臨場感の中にメグリと二人きりの世界を作りました。
子どもの頃、兄達のマネをして木登りをするメグリを下で受け止めるのが蘇芳の役目でした。
また、あの時のようにメグリを受け止めたいと願い、メグリの未来を全力で守ると誓います。
蘇芳の想いにメグリも応えます。
しかし、蘇芳の腕で受け止めたはずのメグリは臨場感の外にいたのです。
蘇芳は自分で作った臨場感に酔いしれていただけでした。
メグリが蘇芳を問い詰め始めると、母の母乳に飢えて共感覚が暴走した時と同様に自我を忘れて、メグリを力ずくで襲おうとします。
誓ってもやっぱそうなるんか。。
暴走する蘇芳に対抗し、メグリも折り紙の手裏剣を投げつけます。
折り紙の手裏剣に余裕を見せる蘇芳ですが、飛んできたのは本物の手裏剣でした。
メグリは、特訓中に見つけた箱の中にあったマニキュアで手裏剣をコートしていたのです。
臨場感を増した手裏剣に蘇芳は勝つことが出来ず、メグリは岩戸の開放を阻止することに成功しました。
こう使ったか、化粧品。
メグリの心は風が吹き抜けるような心地よさに包まれていました。
その時、母の残したシステムが心拍数の変化、体温上昇、発汗量を確認し、蘇芳とメグリの間に行為があったと認証したのです。
この認証によって得られた食料に嫌悪感を抱きながらも、
メグリは3日振りの食事を摂ることが出来たのでした。
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愚者の皮～メグリ編～ 7話 感想・考察
兄達の共感覚が暴走している時と普段の様子では全く印象が違いますね。
7話冒頭の話し合いのシーンでも、メグリが3日も引きこもっていることについて本当に心配していると思うのですが、展開にいつもハラハラしています。
いやー、でも結局暴走してしまうのね。
朽葉がメグリと連絡を取ろうと家中探し回っている所から、
メグリには心強い味方がいると安心できます。
蘇芳の共感覚「饑」はあまり明らかになっていませんでしたが、神の名が使われていたんですね！
黄丹だけが知る蘇芳の本当の実力が明らかになりそうです。
そして、兄達に立ち向かおうと強くなっていくメグリの成長も見所です。
本誌でもぜひ。
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