リリーが再び眠りにつくと、ランはルミエに対し今後のことについて切り出します。
まずはじめに「私は、あなたと妹を解放して自由に暮らしてもらうつもりだったの」と告げると、ルミエはなぜか明らかな動揺を見せました。
うん・・!!
しかしランが「でもリリーの容体がここまで悪いとは思わなかった」と続け、
「それで・・・知り合いにエルフの医者がいるんだけど、彼に診てもらうはどうかしら」
ハレシュだね。
と提案すると平静さを取り戻した顔つきになり、
「どうして自由をくれるんですか?」と静かにランに尋ねます。
・・・。
ランは一拍置いた後、「特に理由はない」とある意味正直に答えました。
結局ルミエはランの案を受けいれ、首都嫌いのハレシュと会わせるべくリリーをラチア公爵領へ連れて行くことに同意しました。
おうちに帰ろう・・
ただ、弱り切っているリリーの身体は長旅に耐えられないでしょう。
ルミエがアルカたちを殺害してしまった件も後始末が必要ですし、クリアすべき問題は山積みです。
良い解決策も浮かばず、イライラして思わずルミエにきつい態度をとってしまったランは、大きなため息を吐いた後今日はもう休もうと「緑のアーチ」へ戻ることにしました。
・・・?
なにしろすぐ目の前にユスタフがたたずんでおり、相変わらず感情の読めない眼差しで此方をじっと見つめていたのです。
ユスが・・!!
緑陰の冠 58話 感想・考察
58話では、リリーの容体が予想以上に悪いと知ったランが兄妹を突き放す決断を下せず、不本意ながらルミエとの付き合いが今後しばらく続くことが確定しました。
うむ・・!!
わざわざ1人の奴隷を名指しで探し購入しようと動いていた件について、ランはまだユスタフにはバレていないと思っています。が、イルミニティ伯爵と手紙のやり取りをし始めた頃からすでに、緑影の報告によってランの動向はしっかり把握されていました。
そうと知りながらもこれまで沈黙を貫いていたユスタフが今話ラストで姿を現したのは、どんな意図があるのでしょうか?
ルミエの存在を歓迎しないだろうことは確かですが、まず初めにどんな言葉が飛び出してくるのか、非常にドキドキします・・!!
次回第59話ネタバレはこちらから
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