今回はSpoon/Plutus先生の「ある日、お姫様になってしまった件について」94話を読んだので紹介したいと思います。
この記事は高確率でネタバレを含みます。
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ある日、お姫様になってしまった件について 94話 あらすじ
前話93話のネタバレはこちら!
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ルーカスはアタナシアの後ろ髪を留めていたリボンに気付きます。
そのリボンから漏れ出す魔力には
アナスタシウスのものだけでなく、魔力の混ざりを感じました。
アナスタシウスのものではない魔力の混ざり…
ルーカスはかつての皇帝アエテルニタスの魔力を感じ取っていました__
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ある日、お姫様になってしまった件について 94話 ネタバレ
引き続きルーカスとアタナシアの対話シーンから始まります。
皇宮_クロードの寝室
アエテルニタスの魔力に気付いたルーカスはアタナシアに話し始めます。
『お前は言ったよな、弱いながら魔力を持ってるって。
だから、お前のパパはお前が触れてもないのに、この状態になった。』
『え…うん、その通りよ。』
『でもって、お前のパパは体中に広がる呪いに対処できていない。
そりゃ、この体は外に出て(呪いと)闘うことができないからな。』
え・・?は・・?
(アタナシアも呆然としてる)
外に出るってことは魂だけ離脱するってことよね?
『その能力があれば、
お前もパパの手でそんな簡単に死ぬことはなかっただろうな。
起き上がることもできない今のパパの状態を見てみろよ。
もしお前が強い魔力を持っていたら、
呪いをかけて、自分が仕掛けた呪術の痕跡を消せたか?
(アナスタシウスは)お前から聞いてた話と違うな。奇妙だって思わないか?』
ルーカス、アタナシアの死について話してるってことは、原作の小説の結末の話をしてる・・?どういうこと?後半はアナスタシウスが持ってる異常な魔力について、だよね?
『…生まれ変わったら魔力って増えるの?
あるいは隠れて一生懸命に魔法を使う努力をすることで増えたりするものなの?』
『それはないな。魔力は生まれつきだ。
いや、あるいは禁じられた呪術なら・・』
『また黒魔法が出てくるっての・・?』
『黒魔法使いにとっては黒魔法を使うことは自然なことだからな。』
『聞いたけど、黒魔法を使うのってそれ相応の対価がいるわけでしょ?
なんであんたはそんなに黒魔法を使って平然としてられるっていうのよ?』
生き長らえてるし、魔力も上げたりしてるしね笑
『まぁ、魔力は生まれつきってことだ。
だが、このリボンに絡んだ…アナスタシウス、だっけか?
コイツからは他の魔力が混ざり合ってやがる。』
『他の魔力?』
『アエテルニタスの魔力、だ。』
ついにアタナシアの前にもアエテルニタスの話題が出たわね・・!
__
__
皇宮_ジェニット(元・皇后)の寝室__
ジワッと涙をうるませるジェニットがベッドに腰掛けています・・。
(姫様に)あんなこというべきではなかったかしら?
でも…
私は…姫様から何でも良いから真実を聞きたかった。
だけど…
今回もまた…何にも言ってくれなかった。
そして、アタナシアのさっきの言葉を思い返すジェニット。
『・・・。
紳士様・・。』
ジェニットはアナスタシウスの寝室へと向かいます。
言葉だけ、かどうか確かめたいんだよね。
寝室の扉に手をかけ、
『お…お父様』
とジェニットはアナスタシウスを呼びます。
しかし反応がありません。
『…紳士様…』
気付いてくれないのかな、って思って以前の呼び方で呼び直すジェニット(切ない・・
しかし、室内は静まり返っています。
もう眠ってしまわれたんだろうか。
…ドアが…開いてる…
呼びかけに答えないアナスタシウスの寝室のドアが開いていたのでジェニットは静かに入室することにします。
たぶん来賓用の部屋なんだろうけど、だだっ広すぎて聞こえないんだろうなって思ってジェニットはゆっくり暗い部屋の中を進みます。
すると、奥のベッドの方から低い声が聞こえてきました。
『お前はなんて馬鹿な男なのだ…
”自分でも何をしたら良いかわからない小娘”ひとり残してどうするつもりなのだ…!
あぁ…!苛立ってしょうがない…!お前の精神にもう少し干渉できれば容易いものを…!
だがこの身体はもう壊れる寸前だ…!』
・・アエテルニタス、だね。
アナスタシウスがジェニットのことについては反発してるんだろうか・・?アエテルニタスもこれ以上アナスタシウスの身体を支配しようとすると身体自体が壊れかねないからできないんだね・・?
紳士様の…声?
声質がなんだか違うような…
『・・・。』
も、戻らなきゃ…
でも…誰かと話して…いた…?
踵を返すジェニット。
その目の前に__
気配を察したのかいきなりアナスタシウスが現れました。
ゾクッ…‼︎(ホラーかよ・・
『きゃ・・!!!!』
しかもアナスタシウス真っ赤な目(おそらく操られてる)してんのね・・
『こんな時間に何をしている・・・?』
『あ…あ、あの…!
その…少し眠れなくて…!
お忙しいところお邪魔してしまい申し訳ございません…!』
赤い目のアナスタシウス(アエテルニタス)は思います。
スッと瞳の色が宝石眼に変わり、アナスタシウスがなかから出てきます。
『いえいえ、私も疲れたのでこれからベッドで休もうと思っていたところでしたよ。』
ニコッとアナスタシウスはジェニットに微笑みかけます。
『・・・。
おやすみ中でしたか・・?』
『いえ、眠る前に色々と思案していました。』
『そうですか…。』
『部屋に入って少しお話ししますか?』
『あぁ…い、いえ…!
もう夜も遅いので…!戻ります…。』
そのままアナスタシウスの部屋から駆け足で去っていくジェニット。
しかし、ふと立ち止まり思い返します。
紳士様は…ひとりだった…
あれ(声)が紳士様…?
それとも…
ジェニットにアタナシアにさっき言われた言葉が蘇ります__
(アタナシアの言葉を信じてくれええ
__
__
ルーカスとアタナシアの場面に戻ります・・!
『つまり…
ルーカス、あなたはこのリボンから前帝アナスタシウスとそのまた昔の皇帝アエテルニタスの魔力を感じたってことね?』
『あぁ、そうだ。
前にも話したが、俺は塔でずっと眠りについていたって言ったよな。
で、起きた時に俺の魔力がなぜか全部無くなってたわけ。』
『う、うん…。』
そうだったんだ・・!
『で、俺はあの時自分の魔力が無くなったときの感じと、お前のパパの呪いがなんか似てるって感じた。
おそらく俺の魔力を奪ったのが…アエテルニタスだ。』
『ハァ?
今のパパの原因がずっと前の皇帝アエテルニタスなんだとしたら時代が全然違うじゃない?』
『あぁ、そこが、”奇妙”なんだ。
アエテルニタスがどうやって俺が眠りについたか知ったのかは知らないが…俺が眠りについたのは何百年も前のことだ。
お前のパパを呪った媒介がずっとなんだかわからなかったんだが…そのリボンを見て今はっきりとわかったよ。
アエテルニタスが俺の魔力を奪い、その魔力を今前帝アナスタシウスが継承した。
最近俺の塔に進入して塔内をめちゃくちゃにしたネズミもたぶんアナスタシウスだ。』
『・・・。
考えてみると…
前に街でアナスタシウスに会った時…
なんかあんたに似ている感じがしてたのよね…
これはあんたの魔力が原因だったのね?』
『あぁ、そうだと思うよ。
方法はなんにせよ、アエテルニタスは俺の魔力を俺が寝ている間に奪って、黒魔法を使用しても生き延びられるような力(身体)を手に入れた。これで納得がいく。
で、その力は今の前帝・アナスタシウスに引き継がれた。』
これがリボン(媒介)にアナスタシウスとアエテルニタスの魔力が混ざっていた理由、だと。
『・・・。』
思い詰めた表情になるアタナシア。
『ったく…調子に乗りやがって…』
ルーカスはアエテルニタスとアナスタシウスを思いながら”ハッ”と笑います__
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ある日、お姫様になってしまった件について 94話 感想・考察
まず、序盤__
ルーカスのひとり語りから始まりますが、
なんだかよくわからないことをルーカスはぺらぺらと話し始めます。
アタナシアがクロードの手にかけられて死んだ・・?
ともかくとして、アナスタシウスはクロードに黒魔法をかけたけどその痕跡まで完全に消すほどの魔力は持ってないってルーカスは思ってたわけね。
で、その原因がアナスタシウスにはアエテルニタスの魔力が混ざってるからだと。
そのアエテルニタスはルーカスから膨大な魔力を盗んでいたからそんな芸当ができたってことよね?
リボンひとつでここまで見抜くルーカス、さすが頼しすぎます。
中盤ではジェニットがアナスタシウス(父親)の部屋を尋ねます。
そこで、アナスタシウスとアエテルニタスの対話を聞いてしまいます。
ここでジェニットはアナスタシウスの異変に気付いたっぽいよね。
今までやっと本当の家族が見つかって盲目になってたところもあったから・・でもこれからどうなるかはまだ読めないわね・・!
そして、終盤
ルーカスも塔を荒らした人物にはいずれ仕返ししてやろうと踏んでたわけですが、まずはアタナシアの為にクロードを守ることを最優先していました。
でもここでクロードに呪いをかけた人物と塔を荒らした人物が一致した(更に言うなら、眠っていたルーカスの魔力を奪った人物も)ことにより、これで心置きなくアナスタシウス(アエテルニタス)を潰せる、というところで今話が終わります。
いやー、なんかルーカス先生におんぶに抱っこの展開だけど、
ちょっと話が大きくなりすぎて頼らざるをえない・・!笑
そして両者は今同じ皇宮の中にいるという・・!
物語が大きく動くのも近そうです。次回が気になります・・!
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