今回はピッコマで連載中のAntstudio/SANSOBEE先生の
「悪女は砂時計をひっくり返す」原作小説版 189話・190話(漫画版は67話?)を読んだので紹介したいと思います。
この記事は高確率でネタバレを含みます。先を知りたくない方はブラウザバックしてくださいませ。
また120%原作様に敬意を払いながらの韓国小説版翻訳(原作様が最高!)となり、ここではhaluの解釈(感想?いや、感情?笑)が多分に入ります。笑
正確に内容を知りたい方は是非ピッコマで原作様も合わせてお読みくださいませ!
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悪女は砂時計をひっくり返す 原作小説 189話 190話 ネタバレ
前話ネタバレはこちらから
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189話
イシースからミエールに宛てた手紙が来たんだよね・・クロア王国に亡命しろ、と・・。
クロア王国に直行するので、チャンスは一度しかありません。]
手のひらに書かれた文字を読んだミエールは、はじけるような喜びを隠して食器を手に取った。
下の文章はミエールがすり替わるメイドがミエールの手のひらに書いたっぽいね!
今、ミエールとイシースはクロアに向かって出発し、反乱を起こすだろう。
馬鹿な皇太子と下賤な女を殺してやると誓っていたのだ。
ミエールが頭を下げて部屋を出ようとすると、ドアの守衛がミエールを呼んだ。
『待て。』
と。
よし衛兵・・コイツを止めろ・・・!!!
ミエールは心臓が激しく鼓動し全身が硬直した。
冷や汗をかいて固まっているミエールに、警備兵が尋ねた。
『今日のお嬢様の食事の時間は、いつもより早くないか?』
・・ミエールのことをメイドだと思ってるから敬語も無いね。
『・・・そうですか?言われた通りに持ってきただけなのですが・・・』
それでなくても、自分は高くて細い声なのに、
自分の声を隠すために、子供のように高い声を出してしまった。
そこで彼女は間違えたと思い、
唇を強く噛んだが、しばらく考えていた警備兵はうなずいた。
『本当か?…よし、行け。お嬢様にお水もお渡しする必要があるだろう?』
『はい、はい…』
許可が下りると同時に急いで1階に降りると、不安げな表情をしたカインが屋敷の玄関に立っていた。
食器を乱暴に床に置いたミエールは、カインの元へと急いだ。
『お兄様・・・いや、ご、ご主人様…!!』
そして、いつものようにカインを呼ぼうとしたが、周りを見渡して訂正したのだった。
誰もいないホールだったが、念のためだ。
『ここにいたか。公爵家の馬車が待っているぞ。』
そして、緊張したカインはミエールの手を握りしめた。
それは、まだ大人になっていない妹を行かせることを心配しているようだった。
『…念のために色々入れておいた。いざという時に使ってくれ。』
カインが手渡したポーチには、高価な宝石がたくさん入っていた。
カイン・・・!!ウルッ
とは別にならない。
『お兄様…』
ミエールはカインを一度抱きしめると、
屋敷の目の前に用意された馬車にすぐに乗り込んだ。
・・・アリア間に合わなかったか・・。確かアースとお散歩かお茶してるんだっけ・・
それはイシースの馬車だった。
馬車はそのまま公爵邸に向かうのかと思ったが、引き返して首都のすぐ近くに到着した。
一つはイシース一人のための馬車で、もう一つはメイドや荷物を乗せた馬車だった。
ミエールの到着と同時に馬車から降りたイシースは、彼女を優しく迎え入れた。
イシースきたか・・。
『イシース様…!』
『ミエール様。お待ちしておりました。さぞ大変だったでしょう・・?』
『いいえ! こうやってイシース様が助けてくれたので!!』
イシースはミエールの肩を包み込み、馬車に案内した。
・・・イシースはあくまでミエールに、”手紙公開すっからな”、って脅されてるから心境は複雑なはずだよね。なんならミエールを処分したいとすら思ってるだろうな・・
『私もちょうど王国へ向かうところでした。私はまだ正式な結婚をしていないから、こっそり出て行くのです。わかりますよね?』
他言すんなよ、と。釘刺し。
『もちろんです』
馬車に乗ると、寝るための柔らかいクッションが敷かれているので、ミエールは横になった。
一日中、脱出のための作業をしていたから疲れていたのである。
ミエールの姿に冷ややかな視線を注いだイシースは、
『手紙は…持ってきました?』
と尋ねた。
『いいえ、あんな大事なものを持ってくるわけにはいかないです。私が捕まるかもしれないし、隠しておきました。お兄様が大切に保管してくれるって言ってたので。』
ミエールが”絶対に見つからない”と自信ある口調で答えた時、馬車の中は一瞬沈黙に包まれた。
イシース:『マジナニヤッテンノコイツ,ヤッチャウヨ?』
あの手紙はミエールにとっても地獄から救ってくれるものだった。
そして、これから先も彼女を救い、彼女を守るもの。
ミエールも黒い黒い。
そう考えて、ミエールは微笑み、イシースも一緒に微笑んだ。
『そうですか、わかりました。あなたは素晴らしい仕事をしてくれましたね。それでは誰にも見られないように気をつけてくださいね。』
ヒィ!
そうして、なんとか自由を手に入れたミエールは、イシースと共に帝国を離れ、クロア王国へと向かった。
女性二人を乗せた馬車ではあったが、休暇や旅行に行くわけではないので、食事や馬の入れ替えのためのごく短い休憩を除いて、止まることなくクロアまで走った。
『これからは、あなたは私のメイド、“エル”になってくださいね。』
ミエール、イシースのメイドの”エル”に。
本名がミ”エール”なんだからもうちょいひねろよ・・笑
__
__
クロアの国境を越えるとすぐに、ミエールはイシースに頼まれて頷いた。
罪を犯して逃亡したと豪語することはできないので、当然の結果であった。
ミエールが逃亡したという噂は、瞬く間に他国にも広まった。
イシースの馬車で素早く移動したため、
検査を受けることはなかったが、これからは気をつけなければならない。
『そういえば、言い忘れていました。』
非常に真剣なミエールの口調と表情に、イシースは眉をひそめて次の言葉を促した。
『公女様は知っていると思いますが、父が階段から落ちた時、あの悪女は本当に私と一緒にいたのです。そして、私が幻覚剤を飲んでなんていません。』
イシースも、そう考えているようだった。
その反応に自信をつけたミエールは、一人で推測したことを告白した。
『あの日…皇太子様が本当に現れたんです。突然、空間を移動するように現れました。そして、私の目の前に彼女と一緒に消えてしまったのです。それはまた空間を移動しているようで…』
『…何を言っているのです?空間を移動する?』
・・・。
まるでミエールが秘密を打ち明けるかのように慎重にその言葉を聞くと、イシースは少し眉をひそめて再び尋ねた。
『だから、皇太子様は魔法を使っているのではないかと!!』
『…』
ピーンポーン!
まるで重大な秘密であるかのように話すミエールとは逆に、イシースの額のしわは少しずつ深くなっていった。
そして、その後に続いたのは、突然の抑えきれない笑いだった。
『・・・申し訳ありませんが、あなたが幻覚剤で訴えられた理由がわかりました。』
だけど、まぁ・・そうなるよね。笑
『本当のことを言っているのです… !!
皇太子様が空間を移動する魔法を持っていると考えるのが筋です!!!』
『・・・えぇそうですね。』
『えぇ、言いたいことはわかるし、殿下にはそういう能力があるかもしれないわね。』
『イシースさま…!!』
ミエールは喜ぼうとしたが、イシースはまだ言葉を続けた。
『…でも、ずっとここにいたいなら、また幻覚剤を飲んだことを疑われたくなければ、証明できないことは言わないほうがいいわ。あなたは証拠のない言葉は何の役にも立たないことを知っていますよね?』
『・・・!!!』
イシースの表情は冷たく、ミエールはもう何も言えず、じっと黙っていた。
すると、ずっと走り続けていた馬車が速度を落とし、そして動きを止めた。
『到着しました。』
そして、外の声を聞いて、ようやく目的地に着いたことを実感し、窓のカーテンを外して外をよく見ると、立派なお城が見えた。
ミエールは、夜遅くなってきたのでどこかで休んで、昼間にお城に入るのだろうと思っていたが、イシースはもうすぐクロアの王女になるのだから、王城に行くのが正しいのだ。
王女は王宮で休まれますからな・・
__
190話
いきなりの王城を目の前にして、ミエールの馬車から降りる足取りはとても慎重になった。
それは、その巨大さに比べてあまりにも静かな王城のせいでもあった。
ミエールはメイドのふりをして横目で見ながらイシースの後ろについていくと、やがて一団がイシース一行に近づいてきた。
『クロア・ローハン様がお見えですね』
確認できない距離ではあるが、それがクロアの王であるクロア・ローハンであることを悟ったイシースは、礼を取った。
騎士や使用人もそれに続き、ミエールもすぐに身をかがめた。
『離れたところから遥々ようこそお越しくださりました。イシース様』
・・コイツが王様か・・
しばらくして、近づいてきたクロアの王が、優しい声でイシースの来訪を歓迎した。
そして、イシースの偉大さを実感したミエールは、チラッとクロアの王様を見上げて確認した。
ふむ・・・。
帝国の皇太子と同じような年齢に見えた。
イシースが一国の王と結婚すると聞いたとき、
中年の男性だと思っていたが、男らしい顔立ちの若い男性だった。
ミエールは大人になったばかりの王子がいたことを思い出し、そして目の前のクロアの若き王であるローハンは稀代の美男子だった。
一瞬、イシースと会話をしていたロハンが、自分を垣間見たような気がした。
突然のアイコンタクトに驚いたミエールは、
頭を下げて彼の視界から隠し、ローハンは彼女の反応を面白がるように話題に乗せた。
『クロアには金髪の人間がほとんどいないので金の髪を見るたびに驚いてしまいますし、草の葉のようなあの淡い緑色の目…誰かを思い出します。まぁとはいえ、彼女は妖精のようではありませんか?』
誰か・・。いや、ちょっと私の中で思い当たる過去の出来事が・・(確かフレイの話で・・
そうしてローハンはミエールに名前を聞いてきた。
『えっと、私はエルです…』
『エル?この美しい少女には似合わない名前ですね。』
『ありがとうございます…』
顔を赤らめたミエールは、過剰なまでに褒めているローハンの顔をちらりと見た。
惚れんな惚れんなややこしくなるから・・
彼はミエールを評価しているかのように、興味と好意のある笑顔でミエールを見つめていた。
イシースそっちのけでね?笑
ミエールは、あえて一国の王様に最初に話しかけた。これまでがそうだったように生きていくためには伝えなければならないことだと思ったからだ。
『クロア・ローハン様…!
あなたに伝えなければならないことがあります…』
メイドが一国の王様に最初に話をする勇気を持つと、その場にいる全員が急に石のように硬くなった。
中でも一番恥ずかしかったのは、ちょうどミエールの戯言を聞いていたイシースで、彼女は吃驚してミエールを叱責した。
『エル!?やめなさい…!今すぐ…今すぐ黙りなさい…!』
イシースの過剰反応に、ミエールは目をぎゅっと閉じて縮こまってしまった。
まるで怯えた赤ちゃん猫のようだった。
二人とも、一国の王様の前で勝負を挑むような無礼で軽薄な人間だったが、そんな二人をしばらく見ていたローハンが、意味ありげな笑顔で言った。
『あぁ、いいいい。私もその話に興味はあるよ。だが今日はもう遅いから、明日誰かを送るよ。どんな内容なのかとても気になるからね。』
イシースの顔は青く、ミエールは明るく笑っていた。
それをローハンが信じれば、だけどね・・(なんか信じそうなのが怖いけど・・
__
__
『いったい何を言っているのよ…!!?』
部屋に入るなり、使用人を全員退去させたイシースは、ミエールに怒りをぶつけた。
クロアに向かう途中でイシースはあれだけ気を遣ってくれたのに、
クロアの若き王、ローハンに皇太子の話を持ち出そうとしているのだ。
あれだけ気を遣ってくれた=魔法なんて誰も信じないから言わない方がいいよ、って遠回しにね。
『国王が誰だと知って嘘をつくつもりなのか!』
と。
しかし、ミエールは状況を正しく判断できず、低い声で
『それでも彼、国王様は知らなければなりません。
…そうでないと、皇太子はあなた方が行おうとすることをすべて台無しにしてしまう!!』
『ミエール!!!』
『国王様は最初は戸惑うでしょうが…、私を信じてくれるでしょう!本当です!だって信じてもらえなければ、きっと国王様は後悔することになるから!!』
論理になってない・・
ミエールの主張が続くことに腹を立てたイシースは、顔をしかめてため息をついた。
ミエールがただのメイドであれば、気が狂ったと言って追い出すだろうが、彼女はとても重要な手紙を持っている爆弾だった。
『あなたさえ間違わなければ…!』
イシースが不満を打ち明けると、ミエールはイシースが何を心配しているのかに気づき、イシースの不安を解消するためにあることを付け加えた。
『ああ、そういうことだったのですね。
心配しないください。全ての責任は私が取ります。誓います。』
・・・どうだかね・・笑
これで、イシースの表情が変わった。
失敗して勝手に自殺するなら、ね・・(ゾワッ
イシースはとにかくいつどうやってミエールを捨てようかと悩んでいたので、この機会を利用するのも悪くないと思った。
『…では、書面で残してください。』
ロースチェント伯爵の屋敷にも一通送ります、
とイシースが便せんを取り出すと、ミエールは頷いた。
ミエールは、クロアの若き王が、自分を信じてくれると思っているようだったが、それはイシースからみるととても愚かなことだった。
『わかりました。』
イシースは、ほんの1年前には、自分たちの関係がこんなふうに崩れてしまうとは思っていなかった。
家族といってもいい関係だったのに、
今ではお互いに鋭い爪を隠した敵になってしまったのだ。
『最後にサインをしてもらいますが、偽造していない証拠として、2つの手紙の上にもサインをしてください』
『わかりました。』
ミエールが丁寧に書かれた2通の手紙をイシースに渡すと、イシースは満足げに明るい顔を取り戻し、なぜか嬉しそうな表情を浮かべた。
愚かなミエールとは違い、賢明なローハンはミエールの言葉を信じることはないはずだ。
__
__
二人はそれぞれの考えや目的を持って夜を過ごし、次の日になった。
『国王陛下がお呼びです。』
昨晩から緊張で硬直していたミエールは、席から飛び起きた。
朝食もろくに作れないほど緊張していたのだ。
クロアの若い王様が賢くて自分を信じてくれることを願いながら、使用人の後をついていった。
いや、自分が見たことは真実なのだから、信じてくれるだろうと彼女は思った。
ミエールがいる部屋からかなり離れたローハンのオフィスの前で息を切らしていると、大きな扉が何の言葉もなく開いた。
驚いたミエールは、慌てて礼をして頭を下げた。
『お目にかかれて光栄でございます、国王陛下。』
『そんな礼を尽くさなくてもいいから、もっと近くに来なさい』
ローハンの命令で頭を上げ、ゆっくりとミエールは彼に近づいた。
それは、いつもクールなオスカーとは違う美しさだった。
まじこの状況で何惚れてんだよ・・
『昨日、あなたが言いたかったことを最後まで教えてくれ』
ローハンに一瞬でも心を奪われたミエールは、急に恥ずかしさで赤くなった。
大事な話をしに来たのに、男の顔に魅せられてしまった、と。
自分を責めた彼女は、我に返って飲み込み、慎重に答えた。
『はい…もうご存知かもしれませんが、帝国の皇太子には特別な能力がありまして、それをお知らせしようと思いまして。陛下の計画の邪魔になるかと思い…。』
『そうかそれは重要なことに違いない。して、その皇太子の特別な能力とは?』
ローハンは好奇心に満ちた表情でミエールの次の言葉を促し、
どうやら昨夜垣間見たように皇太子の今後の進路(将来)を妨害することに興味があるようだった。
ふむ・・。どう出るか・・。
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悪女は砂時計をひっくり返す 原作小説 189話 190話 感想・考察
クロアの若き国王ローハンが信じるか信じないか・・
あと、今話でちょっと胸騒ぎがしたのですが、そのローハン、ミエールを見て“誰かを思い出した”って言ってましたよね。
これさ、、裁判官のフレイ(のお兄ちゃんか)ってクロア王国と色々あったみたいじゃんか・・?アリア、関係してるとか。。ある・・?結局皇太子とフレイのお兄さんとの会話はうまくいかなかったみたい、って描写で終わってたしね。
さて、無事?クロア王国へ逃げ遂せたミエール。
クロア国内でもそのミエール伯爵令嬢逃走の噂はすでに広まっていることでしょう。
これで、軟禁(執行猶予みたいなもん)はなくなり、再逮捕されるなら確実に実刑、だろうね。だからミエールは”エル”って名前のメイドになってるみたいだけど、これローハン国王に身分明かさざるを得ないだろうから、イシースが言う通りローハンが信じないで、通報したらもうミエールはここで終わり、ね・・。でも、ローハンはアースに恨みを持ってるっぽいか・・?
そしてもちろんアリア・アースたちもミエール失踪に気付いているはずで何かしら手を打つはずですよね。
次回も気になります・・!
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