今回は吉村旋先生の「性別「モナリザ」の君へ。」34話を読んだので紹介したいと思います。
この記事は高確率でネタバレを含みます。先を知りたくない方はブラウザバックしてくださいませ。
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性別「モナリザ」の君へ。 34話 あらすじ
前話第33話ネタバレはこちら
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スイカ割りにビーチバレーと海を満喫する有馬ひなせ・加賀りつ・高山しおりは、しおりの腹筋の話から、ひなせが女子寄りな所・男子寄りな所の論争が始まりました。
それぞれ寄っている所はあります。でも結局、どっちの性別になったって変わらない事も変わる事もあるのだとしおりは言います。確かに3人とも、小さい頃から全然変わってないことはたくさんありました。本質や性質が変わるわけではないのです。その後も、3人海で本当に楽しそうに遊びます。
ひなせが二人に「楽しいね」と声をかけると、りつは嬉しそうにしますが、しおりはなんだか違和感を覚えたようでした。
その理由はわからないまま、きっと勘違いだとその場を流しました。
後日、ひなせは図書館帰りに、
以前自分と同じ無性別の人と友達だった石和という女性と出会いました。
ひなせは石和に、その友達のことを教えてほしいと頼みます。
石和の家へ行き、石和は懐かしむように、かつての友達の話を始めたのでした。
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性別「モナリザ」の君へ。 34話 ネタバレ
海水浴をしに来た幼馴染一行は、次にスイカ割りをします。
有馬ひなせが割ったスイカを食べる3人。
高山しおりは種を噛まないようにちまちま食べています。
女子っぽい！笑（って言葉も今作だと意味考えちゃうわよね。
スイカの後はビーチバレーです。
3人の為、チーム分けは加賀りつ・ひなせペアVSしおりです。
理由はしおりが男子だからという意義も何も認めないりつの采配です。
りつもひなせもコースに容赦がありません。
運動部のりつが一人の方がパワーバランスが丁度いいというしおりですが、りつが聞き入れるわけもありません。
ちなみに負けた方はアイスおごりです。
勝利のアイスを食べるひなせは、
レジャーシートの上で撃沈しているしおりに声をかけます。
絶対筋肉痛だと遠い目でしおりは答えました。
りつは、意外としおりの腹筋が割れていたから鍛えているのかと思っていたそうで、ヘトヘトな様子のしおりを少し意外だと話していました。
腹筋が割れているのは、勉強の息抜きに最近筋トレをしていたからだそうです。
それが息抜きになることが疑問な二人ですが、
しおりとしては筋トレをするとスッキリするそうです。
でもそれくらいで筋肉が付くのはやっぱり男子だからだと羨ましそうにするりつは、ひなせに筋肉願望を聞きました。
ムキムキになりたいわけじゃないけど、
ないよりはあった方がいいとひなせは答えます。
というより、自分の上半身は男子と変わらないと思っていたひなせは、しおりの身体を見てその差にびっくりしたそうです。
だから最初に上着の前ががら空きだったのかと答えるしおり。
しおりの方がひなせよりビックリしたと言います。
でもりつとしては別に普通でしょうという解釈です。
ここで、お互いひなせに好意を持っている者同士のひなせは女子寄り・男子寄り論争が幕を開けます。
そこで、どっちよりかを一つずつ比べていくことになりました。
手はどちらかというと女子寄りですが、フォルムは男子寄り。
でもサイズ的には女子に近いし見た目も、ひげとか生えるわけじゃないし女子寄りだと話すしおりに、その内容よりもしおりにひげが生えることに二人は衝撃を覚えました。
ひなせ自身は、ひげはあまり生えてほしくないそうです。
声変わりもしていないことを指摘するしおりですが、
元々ひなせはハスキーだとりつが答えます。
外見のことを考えると女子のが変わらないのかな？
というひなせですが、女子は女子で毎月大変だとりつは心の中で考えていました。
そんな中でしおりが言います。
どっちにしたって変わる事も変わらない事もあるから同じだと。
りつだって女子になってもガサツで理不尽なとこは全然変わってないと、さっきのビーチバレーのことを根に持ちながら話します。
見た目は変わっても、結局本質や性格が変わるわけではないのです。
波打ち際まで走っていく二人に呼ばれて、嬉しそうにひなせは二人の元へ走っていきます。
波を掛け合って遊ぶ三人は本当に楽しそうです。
りつとしおりに声をかけて、海楽しいね、
と話すひなせは、久しぶりにちゃんと海を満喫できています。
・・・。（なんか、ひなせの目が・・。
その言葉を嬉しそうに聞くりつですが、しおりは少し不安そうな表情をしました。
ひなせに近寄っていったしおりは、
何かヘンだなと思ったけど、やっぱり気のせいだった、フツーのひなせだと話します。
なにそれ、と笑ってひなせは答えました。
ひなせはそこでふと思い出したのか、
しおりに今度男子体験を手伝ってほしいとお願いしました。
夏期講習終わってから夏休みの最後にやることになりました。
間に合うかどうか不安にするしおりでしたが、
今年中に決めればいいと主治医でありしおりの兄のあずさに言われていることを二人に話しました。
今年中という言葉に、意外とゆっくりなんだなとしおりは思いますが、人生の最大の岐路だからゆっくり決めるのは当然だとりつは話しました。
それを聞いて、納得して肯定するしおりですが、表情はなんだか晴れません。
日も暮れてきたので帰路に着く三人。
その後の夏休みも3人グループでの連絡は楽しく続きました。
そんな、夏休みも終わりかけのある日、
ひなせは図書館へ行った帰りで石和という女性に会いました。
あっ・・。
以前会ったことがある、無性別の人と友達だと写真を見せてくれた女性です。
お茶に誘ってくれた石和に最初は遠慮するひなせでしたが、
やっぱりご一緒することにしました。石和に聞きたいことがあったからです。
それは、前に石和が見せてくれた写真の人のことでした。
どんな風に過ごして、
どんな風に性別について考えていたのかをひなせは聞きたかったのです。
・・・でも亡くなってるんだよね・・？
自分が知ってることならと了承してくれた石和は、
それなら自分の家の方が話しやすいと石和の家へ行くことになりました。
お茶を入れている最中、椅子に座って待つひなせの横顔を見て、在りし日の、写真の中の人とその姿が被ります。
お茶の準備も終わって、石和は懐かしむように、優しい表情をしながら、写真の中の人のことを話し始めました。
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性別「モナリザ」の君へ。 34話 感想・考察
3人で本当に楽しそうに遊んでいる様子が最高に癒されます。
りつの理不尽さにやられるしおりはなかなか面白かったです。
男女どっち寄り論争も、それぞれ確かになぁと思えるもので、
やはりひなせは無性別なんだと感じさせられました。
でも、結局同じだと、変わる事も変わらない事もあると話すしおりは素敵でしたし、
変わらないものが、その人の本質でもあるんだろうなぁと考えさせられました。
海が楽しいと笑うひなせに違和感を覚えたしおりが凄く気になります。
うん、ここ…すごく違和感あったよね・・。
なんか目の色が暗くなった？？
りつは知らない、無性別の人間が長く生きられない事を知っているしおりはの方が、きっとそういう何かに対して信号が働くはずです。
これが良い違和感なのか、
悪い前兆としての違和感なのかはわかりませんが、
どうかひなせにも幸せになってほしいです。
さて、いよいよ他の無性別者の話を聞くことになりました。
写真の中のその人は既に死んでしまっているとしおりや読者は知っていますが、ひなせは知りません。
石和がどこまで話すのかはわかりませんが、ひなせにとって必ずしもいい影響になるとは言い切れません。
悪い方向に進んで行かないことを祈るばかりです。
でもこの写真の無性別者の話はとても気になるので次回が楽しみです。
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次回第35話ネタバレはこちらから
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