今回はピッコマで連載中のSkye / TARUVI /Kidari Studio, Inc. 先生の
「ルシア」“原作小説版” 3話(漫画版は3話?)を読んだので紹介したいと思います。
この記事は高確率でネタバレを含みます。先を知りたくない方はブラウザバックしてくださいませ。
また120%原作様に敬意を払いながらの韓国小説版翻訳(原作様が最高!)となり、ここではhaluの解釈(感想?いや、感情?笑)が多分に入ります。笑
正確に内容を知りたい方は是非ピッコマで原作様も合わせてお読みくださいませ!
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ルシア 原作小説 3話 ネタバレ
・・の前の管理人のつぶやき
前話振り返りはこちらから!
3話 “結婚、しませんか?”
ヒューゴ・タランは消えていく彼女の姿を冷たい目で見た後、ある場所に意識を固定した。
『出てこい。泥棒猫。盗み聞きは、そろそろやめにしないか?』
こっそりタランの後を付けてきたルシア(最初っからバレバレだったけど・・笑)。ついにタランから出てこいって言われた・・
ルシアは最初、盗み聞きをするつもりはなかった。
ただただ、タランの後を追いかけてきただけだったのだ。
でも…いったいどうやってここから会話を始めればいいのよ…?
タランに直接会いたいという気持ちが強すぎて、この時の準備(いざタランに話しかけたれたときの準備)を怠っていたのだ。
しかしそれでも、ルシアの足はすでに彼の方向に向かっていた。
彼を見つけたとき、ルシアは足を止めて躊躇した。
ちょうどその時、彼女は他の女性にチャンスを奪われてしまったのだ。
ソフィア、だね・・。
思わず見つかるのが怖くて、彼女は背の高い草の塊の後ろにしゃがみ込んだ。
二人の会話を聞きたくはなかったが、この近さでは聞かないわけにはいられなかった。
ソフィアはルシアの夢の中で有名な人物だった。
ルシアは彼女と友好的な関係を持っているわけではないが、ルシアは何度か彼女を見たことがあった。上流社会には多くの美人がいるが、その中でもソフィアは頂点に立っていた。自然界の食物連鎖に例えれば、彼女は肉食動物の上位に位置する。
食物連鎖に例えなくていいよ笑
ルシアは、タランに多くの恋人がいることをすでに知っていた。
さらに悪いことに、彼は何のためらいもなく頻繁にパートナーを変えていた。
しかし、ソフィア・ローレンスは違った。
ソフィアはまるで白百合の花束のようだった。
多くの美人の中にいても、ひときわ目立つ大らかな美しさを持っていた。
男爵の父は子供の教育に力を入れていたので、彼女は上品で慎み深い令嬢として知られていた。
そうなんだ・・笑
とある侯爵が彼女の美しさに惚れ込み、
ルシアが上流社会のパーティに積極的に参加して回っていた頃には、ソフィアはすでに結婚していた。
侯爵は男やもめだったが、男爵の娘としては適当な結婚だったのだろう。
そして遠い将来、
ソフィアは死産して亡くなってしまう。ルシアはなぜか妙な気分になった。
え・・予知夢では、ってことだよね。。そうなんだ・・。
華やかなお嬢様だったソフィアが、プライドを捨てて懇願したのだ。
彼女の言葉を聞いて、ルシアはそんな哀れさを感じた。
もし、ルシアがソフィアの立場だったら、その場で気絶してしまうだろう。
ルシアはこの男について多くのことを知っていたが、それらはすべて彼女があちこちで拾った噂だった。
彼女はヒューゴ・タランを個人的には全く知らない。
夢の中で一度だけ挨拶をしたことがあるだけだ。
いつも遠くから眺めていたのである。
舞踏会で大勢の人が彼を取り囲んでいるのを見て、
彼のイメージを描いていたが、それも小さく砕け散ってしまった。
そんなとんでもないことを提案して、彼に怒られたらどうしよう…。
彼を怒らせたら、自分もソフィア同様殺されてしまうのではないか?
ルシアが死ぬほど心配していたとき、彼は快く彼女の行動にストップをかけてくれた。
『出てこい。泥棒猫。盗み聞きは、そろそろやめにしないか?』
ここで冒頭のシーンに戻ってくるわけだね。
__
__
ルシアは怖くてたまらなかった。
一瞬、息を止めたが、彼が自分を呼んでいるのは確かだった。
ルシアは今更引き下がるのは遅すぎると思い、しゃがんだ状態から立ち上がった。
案の定、彼はまさにルシアを見ていた。
『…すみません、公爵様。盗み聞きするつもりはなかったのですが…』
『…話し合いにしては少し(距離が)遠いのでは?』
ルシアはためらいがちに背の高い草の中を歩き、彼から2、3歩離れたところで立ち止まった。
『その・・・本当にごめんなさい。本当にあなたの会話を盗み聞きするつもりはありませんでした。聞くつもりはなかったですし、このことは他の人には一言も言いません。約束します。』
『あぁ…それは、いい。で?何か言いたいことがあるのか?』
『…えっ…?』
『お前がここ数日、私に付きまとっているのは、私に言いたいことがあるからだろう?』
彼は、この女性の目的を把握して、もう急いで家に帰りたかった。
さっきまでのルシアの目的を知りたいというような気分はもうなくなっていた。
最初から知っていたの?
私がずっとあなたをストーキングしていたのを…?
ルシアはショックを受けた、いや、恥ずかしくなった。
そして、背中に冷たい汗が滴るのを感じた。
ヒューゴは、彼女が蝋人形のように固まっているのを見て、気分が明るくなった。
彼女の穏やかな声は落ち着いたトーンで、表情はとても生き生きとしていた。
およ・・?
先ほどまでのぐったりとした姿は、これまでに蓄積された彼女の疲労のせいだったようだ。
美人ではないが、なんと言えばいいのだろう。
え????笑 まさかの???笑
リスかウサギのようなものだろうか?
彼はリスやウサギを見てかわいいと思ったことはなかったが。
追い詰めるほどの価値もなかった。
しかし、彼は自分自身の矛盾を寛大に受け入れる男だった。
『お前の目的、だ。何度も繰り返させるな。』
『その…それは…だから…。契約・・・私は契約を提案したかったのです…。』
言った__
『契約?』
ヒューゴは少しがっかりした。思っていたよりもつまらないものだった。
あぁ、ヒューゴ・タラン誤解してるわね。なんか結婚とかじゃなく、土地とか仕事の依頼とかのただの契約だと思ってる。
『そう、契約。人生を変えるための契約です。』
ルシアは自分の考えを心の中で付け加えた。
『人生を変えるための契約、と?』
それは面白そうだ。
思わず「ほう、」とつぶやいてしまった。
『で?自己紹介が遅れているのではないか?』
『えぇ、そうです…。そのとおりなのですが…。
でも…、すでにお話ししたように、これはとても重要な契約ですから……。』
ルシアは、このメッセージをどのように伝えるべきか、力いっぱい考えた。
この先の問題は、その都度解決していきたい。
『ここは、そんな話をするにはふさわしくない場所です。私が誰なのか、契約の内容はどうなっているのか、そのすべてが、です。』
怪訝な顔をされたが、彼は彼女の要求を受け入れることにした。
彼の感覚では、この辺りには誰もいない。
しかし、彼女が伝えなければならない情報が機密情報であれば、安全に配慮するのは悪いことではないだろう。
自分に利益をもたらす契約であれば、彼はいつでもそれを受け入れる。
『どこに行けばよかったのだ?』
『あなたの屋敷で話してもいいですか?』
彼はしばらく考え込んでいた。
『あぁいいだろう。いつだ?』
いいんだ笑
いきなりお宅訪問やないか
『…今後、連絡します。』
ルシア、なんか立場的に上に立ってるわね。
『いつ来るかわからないお前のメッセージを待てということ、か?』
しかし、彼女は堂々とした態度で臨んだ。
『あなたは、そのくらいのことには耐えられるはずですよ。だってあなたにとっても人生を変えるような契約なのですから。』
自分が生まれてから、これほどまでに無分別な行動をとる人はいなかった。
『お前の言葉がお前の言った通りであることを願うよ。私はそんなに親切な人間ではないからな。』
ヒィ!
ルシアはここで一つのことを理解していた。
この男は紳士ではない。
『…はい。そのことを肝に銘じておきます。』
・・・ゴクリ。
__
__
ルシアは自分に助言をしてくれる人を必要としていた。
ルシアはこのことを他の誰かとよく考えたいと思っていた。
彼女がきちんと信頼してアドバイスできるのは、ノルマンだけだった。
ノルマン、1話ぶりだね。
ノルマンはルシアより年上だが、
ルシアの夢での人生を考えれば、ルシアの方が人生の年数は長い。
ただノルマンは、彼女の人生の苦労や経験を生かして、たくさんの小説を書いてきた。
自分の力になってくれるだろう。
だが彼女はノルマンにすべての詳細を打ち明けることはできなかった。
ノルマンはいまだにルシアを宮内のメイドだと思っていたからだ。
・・やっぱり言えてなかったんだね。
タラン公爵と契約結婚をしようと思っています。私が成功すると思いますか。』
そんなことをルシアが言えるはずがない。
『ノルマン、私は人生において重要な選択をしなければならないの。』
ルシアは、抽象的な言い方をせざるを得なかった。
『目の前に2つの道があるの。このまま何もしなければ、左の道に行ってしまう。その道で自分がどうなるかはわかっているの。多くの苦しみを味わい、辛い人生を送ることになる。しかし、私は正しい道に行こうと挑戦することができるの。この試みが成功するかどうかは全くわからない。仮に成功したとしても、それがどんな道なのかもわからない。右の道は、より良い人生につながるかもしれないけど、同時に、地獄よりも悪い場所に住むことになる可能性もあるの。…ノルマン、あなたならどちらの道を選ぶ?』
『私だったら、右の道に賭けるよ。』
『・・・考えるまでもなかった?』
『”左に行くとどうなるかわかっている “と言っていなかったか?悲惨な人生になるんだろ?そんな時は、思い切って行動するしかない。たとえ、右の道が最悪の事態を招くとしても、それは自分で決めたことだから、後悔はしない。』
ノルマン、かっこいい!!
『後悔はしない…』
『もし、自分の将来がすべてわかっていたら、それはそれでつまらないと思わないか?人生は何が起こるかわからないからこそ楽しいんだ。今日は寂しいと思っても、明日はどうだろう?人はこの希望を胸に抱いて、生きていくしかないんだよ。』
『…素敵、ノルマン。まるで賢人のようね。』
『プハハ…!賢人って!ただ 私は『明日』という言葉の意味も知らずに生きている人間なだけだよ。人生はギャンブルだ。一発勝負しかない。多少の危険を冒さずに、何かを得ることなどあり得ないよ。』
ノルマンの言葉を借りれば、これはギャンブルである。
彼女の人生を賭けたギャンブルだ。
たとえ結婚しても離婚しても、生活に必要な基本的な報酬は保証される。
夢の中で生きてきた人生は最悪だった。
これからは、のびのびとした平和な生活を送りたいものだ。
『そうだね、とりあえずやってみよう。人生は一度しかないのだから。』
ルシアも前向きでいいなぁ。
__
__
勇気が消えないうちに、ルシアはノルマンの家を出て、タラン公爵の屋敷に向かった。
早速!
彼女は、道行く人に公爵邸への道を尋ねれば、誰もが道を教えてくれるだろう。
ここまではすべてが順調だった。
しかし邸宅のそびえ立つ鋼鉄の門を前にして、彼女は息ができなくなった。
せっかくの勇気が、豆粒のように小さくなってしまったのだ。
公爵の屋敷を守る兵士は一人もいなかった。
ふむ・・。
王室の警備員に「お前は何者だ」と問い詰められたら、
逃げ出すしかないのに、誰もいないことに妙な虚しさを感じた。
悔しさをぶつけるように門を押してみると、あっさりと門が開いた。
と思った。
少しの後ろめたさと、できればやらない理由が欲しかったからこそのこのやるしかない状況の辛酸ね・・笑
彼女は何度も門の中を覗き込み、躊躇しながらも慎重に屋敷の中に入っていった。
ここは公爵の屋敷だから、自分を迎え入れたらすぐに誰かに見つかるだろうと思っていた。
しかし、どれだけ歩き回っても、人影すら見つけることができなかった。
私はちゃんと公爵の屋敷に着いたのだろうか・・。
『・・お前は誰だ?』
屋敷の周りをうろうろしていたルシアの前に、突然一人の男が現れた。
ヒィ!
ルシアはショックで息をのんだが、一方で両手を胸に当てて気持ちを落ち着かせた。
その男は、少女にショックを与えてしまったことを詫びる様子もなく、すぐに近づいて少女を観察し始めた。
『この屋敷の使用人には見えないが・・、ここで何をしている?』
と、失礼な口調でまくしたてた。
無礼な赤毛の男は、黒い獅子が刻まれた堂々とした鎧を身につけていた。
ルシアは背筋を伸ばしたままだった。
・・・衛兵・・?
『あなたは公爵様の騎士の一人ですか?』
男は面白がって、「なんだそりゃ」とルシアを上下にスキャンしながら呟いた。
なんか余裕そうね・・
『あぁそうだ、それで?』
『公爵様は現在、家の中にいらっしゃるのでしょうか?』
『あ?どうしてその公爵様を探すんだよ?』
『突然お邪魔して申し訳ありませんが、 公爵様にご伝言があることをお伝えしてもよろしいでしょうか?タラン公爵様にどうしてもお会いしたいのです』
『だから、お前は誰なんだよ?』
『公爵様に重要なメッセージがあります。
先日の舞踏会で”契約を提案した人物だ”と言えば、彼は快くお会いしてくださるはずです。』
『そんなことはどうでもいい。お前が誰なのかを聞いているんだ。お前の名前も知らないのに、私たちの主の屋敷に招待することはできない。貴族には見えないな。商人か?』
今の状態では、王女どころか、貴族だと言い張るのも難しいだろう。
しかし、今さら後悔しても仕方がない。
『このような格好をして、取るに足らないように見えますが、私は貴族です。』
男はしばらくの間、ルシアを見つめたまま固まっていた。突然、彼は振り向いた。
『ついてこい。』
・・・ホッ。。
__
__
先ほどの男はバンバンと拳をドアに叩きつけた。
返事を待たずにその彼はドアを開けた、
『入るぞ。』
その赤髪の男が頭を出して中の執務室に入ると、広い机の後ろに陰気な黒髪の男が座っていた。
公爵は、うやうやしく部屋に入ってきた男をちらりと見た。
タランだ・・
タラン公爵はサインをしながら書類に目を通していた。
『お前と遊んでいる暇はないんだ。一人で遊べ。』
『…おい。お前はいつも俺を子供扱いしやがる。』
公爵に対しての言葉遣いじゃないね・・笑
それとも、悪友みたいなものなのかな?
お前は俺とそんなに年も変わらないのに・・、と赤髪の男は息を切らしてつぶやいた。
その赤髪の男は憤慨してふてくされた。
ヒューゴは面白がって、少し微笑んだ後、いつもの冷たい表情に戻ってしまった。
ヒューゴが感情を表に出すのは、この男の前だけだ。
ほう、なんかいい関係っぽいね。
『お前にお客様、だ。』
『…今日はそんな予定はない。』
ヒューゴが全員に会うことを承諾したら、彼は一生眠れないだろう。
警備兵の忠告を無視して、強引に入ってくるのだ。
「もう家に入っているのだから、許可を得ている」と言い張ったりする。
。。。
それが面倒くさいので、ヒューゴは警備兵を完全に排除した。
門を越えてきたら、不法侵入で通報する。
刀が皮膚を切り裂くと、少しずつ大量の血が流れ落ちる。
このようなショーの後、二度と彼の屋敷に押し入る勇気のある者はいなくなった。
うお・・・笑
しかし、同時に彼は悪の公爵として悪名を馳せることになった。
『でもよ、アイツはとても愉快な客だ。ご覧になってはいかがですか?っと。』
『”アイツ”?誰だ?』
『いいや知らね、アイツはみすぼらしい平民のようだが、自分は貴族だと言っていたな。』
赤毛の男は鼻で笑って続けた。
『それどころか、服はボロボロだし、使用人もいない。それなのに、自信満々なんだよ。面白くないか?なぜアイツがお前に会わなければならないのか、知りたくてたまらないよ。』
その赤髪の男…ロイの目が光り、ヒューゴは舌打ちした。
赤髪の男はロイ・・。
ロイは自分がいかに退屈しているかを延々と語り続けていた。
もし断ったら、ロイは彼をとことん困らせるだろう。
ちょうどその頃、ヒューゴは目を通さなければならない書類が次々と出てきて、疲れを感じていた。少し休憩もした方がいいだろう。
『で?他にその男は何か伝言を言っていたか?』
『男?…何を言っていたんだ?まず第一に、アイツは女だ。』
ヒューゴは今までずっと男だろうと思っていたので、怒りのあまり眉をひそめた。
ロイは火傷をしたように身動きがとれなくなり、執務室の一番隅に逃げ込んだ。
『彼女はこの前の舞踏会のことで、お前に契約について何か話したんだと。でお前は何があっても自分に会うだろう、だと。』
ヒューゴの目が揺れた。
10日間もメッセージがなかったので、その女性の意図を疑ったのだ。
10日間は経ってたのか。
『で?その客は今どこに?』
『リビングルームに。ああ、一人で部屋に置いてきたわけではない。メイドに命じてお茶を出してもらった。俺も基本的なマナーは知ってるぞ?』
自慢のロイの姿が、ヒューゴには痛々しいほどに哀れに見えた。
笑う。
ロイ、いいキャラね。
__
__
ルシアの真向かいには二人の男が座っていた。
ルシアとタランとロイ・・・。
ルシアは時々公爵をちらっと見ながらお茶をすすっていた。自分がこうして公爵と同じ部屋に座っていることが信じられなかった。公爵を見るのは初めてではなかったが、それでも実際に公爵を見るのはとても興味深いことだった。
鴉のような黒髪と血のように赤い緋色の目のコントラストは、彼の目に会った人を怖がらせるだろう。
その存在感は、忘れられないほどの印象を残していた。
先日の舞踏会以来の再会を果たした二人は、明るい部屋で向かい合って座っていた。
『私が屋敷にいることを知っていて訪れたのか?』
『いいえ。留守でしたら、伝言を残したのですが…。』
その声は、彼の外見をよく反映していた。
重い低音の声でありながら、突き刺すような威厳のあるオーラを放っていた。
彼女は草の茂みのそばにしゃがみながら、「この人、声もすごいな」と思っていた。
彼女は夢の中で、何度も詐欺に遭いながらも懲りずに、
夢中になっていたハンサムな男性に貯めていたお金をすべて失ってしまったのです。
ふむ・・最後はそういう人生だったんかな、ルシアは・・。
どんなに苦しい人生を送っても、
人間の気持ちは望んだだけではなかなか変わらないものだ。
ルシアは王宮の中に閉じ込められて暮らしていた間、男性を知らず、見たこともなかった。
そんな経験をした彼女は、ハンサムな男性に心を奪われずにはいられなかったのだ。
・・・なるほどね・・。
目の前の男がその証拠だった。
女心をオモチャのように踏みにじるのも平気なのだ。
ルシアはそんなことは百も承知だが、将来自分がソフィアのような人間にならないという自信はなかった。
あの顔と声で耳元で甘い言葉を囁かれたら、彼女は自分を見失ってしまうだろう。
ルシアは、震える心を落ち着かせた。
『事前の連絡もなく謁見を求めた失礼なことをしてしまいました。紹介が遅れたことをお許しください。私は国王陛下の第16王女、ビビアン・ヘッセです。公爵とお話しできることを光栄に思います。』
え・・・?言うんだ・・!!
『プッ…!!』
ルシアが自分を「第16王女」と紹介すると、彼は爆笑した。
彼は、ルシアを屋敷に案内した赤毛の男だった。
おい、ロイ。
ルシアは彼の笑い声をあまり気にせず、
ただ彼がいかに無分別であるかを無心で観察していた。
その時、彼女はこの男が誰なのかを思い出した。
タラン公爵の忠実な部下。
赤毛の青年、クレイジードッグ・クロチンと呼ばれていた。
クレイジードッグ・クロチン!!笑
“狂犬”って意味だね!!笑
黒獅子に狂犬に、一匹狼にくすぐられるぜヒャッホウ!!
・・また今後「クレイジードッグ」談義を聞かせてくれ・・笑
『公爵の時間を無駄にしないためにも、本題に入ります。
私は公爵に結婚を申し込むために来ました。』
えええええええええええええええしかももう言ったああああああああああああああ!!!笑 もっとこう、前フリとかシチュとか・・ええええええええ笑
ルシアは言い終わるとすぐに息を止めた。
限界点を超えた後、彼女は言ったことで気が楽になった。
一瞬、眉をひそめたが、意外にも淡々とした表情を保っていた。
その時、二人の間で熱い反応が起こった。
・・・?
『プワハハハ!!!!!!!!!!!!!!!!!』
ロイは死ぬほど笑っていた。
おいロイ。おい。笑
タラン公爵は、気が狂ったのかと冷ややかにロイを睨んでいた。
それでも、ロイの笑いは止まらなかった。
結局、公爵が後頭部にパンチを放ち、笑いを止めさせることができたのだが、代わりにロイは痛みで叫んでいた。
『うるさい。出て行け。』
『えっ、なんでだよ?もう、黙って静かにするからさ、ほんとに~。』
ロイ。笑
ロイは口をつぐみ、ヒューゴは舌打ちをして、向かいに座っているルシアに目を戻した。
『王女様、ですか。』
敬語・・・。
過去の舞踏会では、彼女は確かに高貴な女性のように見えた。
王様自身も、自分の子供たちがみんなどんな顔をしているのか知らないのだろう。
だから彼は、彼女が本当に王女なのだろうと思った。
わざわざふりをして嘘をつくには身分のランク(16番目)が低すぎ、おまけに妙に詳しかったのである。
必要以上にトラブルを起こすような人には近づかなかった。
王女は、彼の禁猟区リストの第一位だった。
禁猟区リストというパワーワード。
そもそも、連絡を取り合う余地がない。
もし、彼女が王女だと知っていたら、この会談には応じなかっただろう。
『誰だ?』
『・・・え?』
『王女様、あなたをここに送り込んだのは誰ですか?黒幕がわからないとこれ以上話が進みません。』
・・・なるほどね、ルシアの意思じゃないだろ、と。
『あなたは、私が王女であることを信じてくれるの?』
ルシアは、自分をだまそうとする彼が怒ると思っていた。
彼女はどんな侮辱的で攻撃的な言葉でも文句を言わずに受け取ることにしていた。
しかし、彼の反応はあまりにも穏やかだった。
『王女様は嘘をついていたのですか?』
・・タランの敬語に違和感しかない・・笑
『ああ!いいえ、嘘ではありません。私は…あなたが怒ると思いまして…。』
『あなたが嘘をついていたら、私は怒っていたでしょうね。』
ルシアはあの日の彼の言葉を思い出していた。
彼女の背筋に冷たい寒さが走った。
『怒る』という言葉の重みが違うこの人ほど、他人に恐怖を与えられる人はいないだろう。
“タラン、怒っちゃうぞ?”=”お前何回死ぬ?塵も残さねぇからな。”
『嘘ではありません!!その…言えないこともありますが……私は嘘をつく人間ではありません。私以外に裏で糸を引こうとしている人はいません。私がすべてを決めています。』
『・・王女様、あなたがここにいることを知っている人はいますか?』
『…誰も知りません ビビアン姫が王宮を出たことなんて誰も知らないです。』
彼女はビビアン王女に仕えるメイドとして王宮を去ったのだ。
現在、ビビアン王女は自分の離宮の中で静かに仕事をしていると記録されていた。
なんの仕事だろうね・・笑
『…それがどのようにして可能なのかは、後ほど考えてみます。さて、前回、契約を依頼されたのではありませんか?前に言っていたこととお話が違うのですが。』
『いいえ何も違わないです。私はあなたに契約を提案しているのです。結婚を前提とした、人生を変えるような契約です。』
タランは、怒るタイミングを失ったことに驚き呆然とした。
時間の無駄、全くのナンセンス。
目の前の彼女はタランの嫌いなことをすべてやっていた。
タランは冷酷に彼女を睨んだ。
うわうわうわうわ・・・
『あなたは無意味な言葉で遊んでいるのですか?』
『私があなたに根拠のない言葉を言っていることはわかっています。そして根拠のないことを言っているからこそ、私の突然の言葉に反発を覚えるのもわかります。それでも私は、あなたが私と結婚することで手に入れることができるものをすべて紹介しに来ました。それを聞いた上でなら、この申し出を断っても構いません。私はあなたの時間を奪うことはありません。そして、もう二度とお邪魔しません。』
ルシアと結婚したら手に入るもの、が交換条件、か・・。
ルシアやってのけられるのか・・!!?
か弱いウサギのようなこの女性は、骨の髄まで緊張しているように見えたが、言葉は雄弁だった。
とても必死な感じがしたが、同時に欲も感じられなかった。
その結果、彼はずっと彼女に興味を持っていたのである。
今までくだらない言葉を聞いていたのは、純粋にその目のせいだったのだ。
彼はもう少し時間を無駄にすることにした。
『わかりました。お話しください。』
きたあああああああ!!
『あの…その前に あなたの隣の人を…部屋から出して頂いてもいいですか?』
『やだー!!どうして?!!』
“やだー”じゃねぇよwwww
それまで目を輝かせて見ていたロイが、突然怒り出した。
こんなに面白いショーを見逃すなんて、と抗議したのだ。
『やだよ、王女様、あなたがここにいて公爵と議論できるのは俺のおかげだろ?今さら俺を追い出してどうするんだよ。』
『本当にこの節はありがとうございます。そして、申し訳ありません。将来、私に致命的なダメージを与える可能性のある情報なのです。あなたを信じていないわけではありませんが、これだけの理解をしていただけると大変に幸いです。』
ヒューゴは息を切らして笑っていた。
ロイもこのような高貴な女性に逆らおうとするのはとても気が進まなかった。
散々な形象で笑う。
しかし、よくよく考えてみると、彼ほど単純な人間はいない。
頑固な大型犬のようにも見える。
大型”狂”犬、ですが。
『部屋を出ろ』
『…チェ』
ロイは静かに不平を言ったが、あまり戦わずに出て行った。
二人きりになったので、ルシアは再び神経が張り詰めてくるのを感じた。
彼女はもう一度、前回のシナリオを頭の中で再現してみた。
これはギャンブルだ。彼女はサイコロを振った。
『私は…公爵様には後継者となる息子さんがいらっしゃることを存じております…。』
ふむ・・・!!!
タランはすでに子持ち、だったのか・・!!
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ルシア 原作小説 3話 感想・考察
舞踏会の夜、あとを付けてきたルシアを無下に追い払うこともなく、ルシアからの提案を聞いて、後日自分の家に招くことにも承諾を出したタラン。
意外だったね。
てゆかルシアのことを”かわいい”って言っててこれワンチャン気がある説もあるよな笑
そして新キャラのタランの騎士の狂犬・ロイの登場話でもありました!
ロイいいキャラしてるよなぁ!笑
“やだー!”には笑ったわ、笑
そしてルシアはタラン公爵家を訪ね、そのまま結婚の提案へ・・
展開早すぎないか?笑
これで結ばれてハッピーエンドならもう5話とかで終わるぞ・・笑
でもタラン公爵にはすでに息子が・・いる・・・?
まぁ女性関係が奔放だったみたいだから何もおかしくないけど、公爵の爵位とか財を仮にその子が出来損ないだったり、母親が酷い人間だったら跡継ぎにはしたくないわなぁ?
次回も気になります・・!
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コメント
初めてコメントさせていただきます。
他の作品ですが毎回更新楽しみに読ませていただきました。その作品が終わってしまい寂しく思っていた所にルシアの翻訳を見つけ嬉しいです。漫画では描写されていない部分がわかり、より深く楽しむことができます。
haluさんのコメントが面白くより楽しいです。
一気に翻訳読ませていただき、漫画も最初から読み返してしまいました。
これから更新楽しみに待ってます♫
ぱんださん
おおおお!!初コメントありがとうございます!!
今後とも_/\○_ ε=\_○ノオネガイシャアアアアス!!