今回はピッコマで連載中のSkye / TARUVI /Kidari Studio, Inc. 先生の
「ルシア」“原作小説版” 2話(漫画版は2話?)を読んだので紹介したいと思います。
この記事は高確率でネタバレを含みます。先を知りたくない方はブラウザバックしてくださいませ。
また120%原作様に敬意を払いながらの韓国小説版翻訳(原作様が最高!)となり、ここではhaluの解釈(感想?いや、感情?笑)が多分に入ります。笑
正確に内容を知りたい方は是非ピッコマで原作様も合わせてお読みくださいませ!
管理人お勧めの最新漫画を読めるサービスはU-NEXTです。
U-NEXT無料登録でもらえる【600ポイント】であらゆる漫画の最新巻が読めるんです。
無料登録終了後も、最新の漫画2冊も毎月タダで読めるなんて・・!
それだけでもスゴいのに、無料登録後は映画も無料で観れる!
漫画も見放題映画(20万本以上)も観れる!
太っ腹!さすがU-NEXT
周りの漫画好きはみんな登録しているのでお勧めです♪
↓↓↓
31日間無料で最新漫画も読める
U-NEXT無料登録で
好きな漫画を無料ポイントで読む
ルシア 原作小説 2話 ネタバレ
・・の前の管理人のつぶやき
『ルシア』2話の感想アップしました!
薔薇を投げられたらお別れです。
これなんて逆バチェラー?
泥棒猫(一匹狼)VS黒獅子の戦いの結末やいかに。
https://t.co/JD9Nq96TVY #ルシア #ネタバレ #感想 #原作小説版 #2話
— halu@ハッピー☆マンガ道場 (@happymangado) September 18, 2021
前話振り返りはこちらから!
2話 戦争の黒獅子
ルシアはこの男を知っていた。
ヒューゴ・タラン。
王家の血筋ではないが、王の敬愛を受けていた。
そして、形式的なものではあるが、王位を継承する権利を持っていた。
それが、“戦争の黒獅子”若きタラン公爵だった。
彼は知略と武力の両方を兼ね備えていた。
東北同盟のこの戦争での勝利は、彼の知略と支配力によるものだった。
ゼノンはこの戦争に最後に参加したが、戦争終結のための交渉を主導した。
失ったものは最も少なく、得たものは最も多かったのである。
もっと正確に言えば、タラン公爵の小隊が常に勝利しており、それが東北の同盟国の勝利の最大の基盤となっていた。
戦争の黒獅子強ぇ…
本当は、ルシアはタラン公爵のことも、公爵の名前も、彼が戦争で何をしたかも知らないはずだった。
例の、予知夢、だね・・。
マタン伯爵は、どこに足を踏み入れても、必ず自分の逃げ道を確保していた。
そのため、戦後は皇太子派にくっついて贅沢に暮らすことができたのだ。
あるいは夫の妻として一人で、多くの貴族の社交場に出席していた。
タラン公爵の周りにはいつも人だかりができていた。
まるでハイエナの群れが肉の塊を奪い合っているかのようだった。
表現よ笑
マタン伯爵はタラン公爵の支持を得ようと様々な方法を試みたが、いつも失敗していた。
それまで、ルシアはタラン公爵のことをよく知らなかった。
ただの偉大な騎士だと思っていたのだ。
ルシアがタラン公爵のことをよく知るようになったのは、かなり後になってからだった。
ほう・・黒獅子パイセン、結婚か・・。
彼の結婚は、高貴な貴族たちを騒然とさせた。
彼は、何の影響力もない無名の貴族の若い女性と結婚したのだ。
ふむ・・。
彼女はただのかわいい若い女性だった。
なぜ公爵がその女性を妻に選んだのか誰も理解できなかった。
公爵は誰にも返事をしなかったので、町ではいろいろな噂が飛び交っていた。
最もホットな噂は、タラン公爵がその女性に夢中になっているというものだったが、誰もが疑心暗鬼になり、誰もそれを信じようとはしなかった。
その情報は高貴な貴族の裏口からもたらされたものだったが、それにはかなりの信憑性があった。
・・?
噂の通り、公爵はあの若いお嬢さんに恋をしていたわけではないし、彼女の貴族の家系が裕福だったわけでもない。
契約ってことね・・。
その結婚相手の有用性は、まさに影響力や富を持たない貴族であるという点にあった。
タラン公爵は自分の公爵家に影響を与えない名目上の妻が必要だった。
そして、その女性と結婚したのである。
公爵はその噂に無反応だったが、やがてその噂は事実とされた。
なるほどね。高位の貴族と結婚すると力関係が変わったり婿養子になったりするから。・・でも、”公爵”も相当高い地位だけどね。
高貴な女性たちは、血が出そうなほど情熱的に話していた。
こんなに良い取引を逃してしまった怒りをぶつけるにはそれしかなかった。
公爵の結婚のプロセスは異なっていたが、それはこの国の他の貴族と大体同じであった。
いずれにしても、彼女は公爵の正式な妻であることに変わりはない。
名ばかりの妻であっても、彼の妻であることに変わりはない。
公爵は側室を娶ったことはないし、秘密の恋人がいるかどうかは不明だが、そのような噂が流れたこともない。
少なくとも、タラン公爵はマタン伯爵のようなろくでなしではなかった。
なるほどね、ここでわかったのはタラン公爵はこの時代の先駆けとなる”政略結婚”をしたみたいだね。それが街中のタランを狙っていた令嬢たちから疎まれた。でもルシアに言わせればみんな一緒だ、と。
__
__
ルシアの予知夢から現在の時間軸に戻ってきます。
ルシアがボーッとしている間にタラン騎士小隊はすでに通過し、別の騎士小隊が行進していた。
ノルマンの最近のヒット作のテーマは、「契約結婚」である。
それは、ルシアが何の気なしに提案したアイデアだった。
彼女は無意識のうちに、記憶の中のタラン公爵の結婚を思い浮かべていたのだろう。
突然の気づきに彼女の体は揺れた。
全身の血の気が引いたような感じがして、沈んだ冷たさだけが残った。
・・・・。
ルシアは唇を噛んだ。
この計画は、彼女の運命からうまく逃れるための鍵になるかもしれない。
しかしまず、タラン公爵に会う必要がある。
でも、どうやって?
会いたいと思ったからといって、それができる人間ではない。
王様といえども、自分の好きなように彼に命令することはできない。
ノルマンも言っていたが3日から5日までは毎晩舞踏会が開かれる。
公爵はこれらの舞踏会に複数回出席する必要があり、第一夜が出席の最も可能性が高いとされている。
彼女が王女であることは幸いだった。
舞踏会に参加するには十分な身分であり、何の問題もないはずだった。
しかし、今夜のパーティーのために準備しなければならないことがたくさんあった。
まず、ドレスが必要だ。
貯めていたお金を使う時が来たのだ。
彼女は、自分のやるべきことを考え、すぐに体を動かした。
ルシア、黒獅子に会うためにおめかしにGo!
__
__
『もう…ないんですか…?』
そのルシアの言葉に女性店員は申し訳なさそうに首を縦にふった。
ルシアはその場で床に倒れ込んでしまった。
彼女は最後の望みをかけて、ここまで走ってきたのだが、すべてが無駄だった。
このような舞踏会に相応しい品質のドレスを、
予算内で作ってくれるドレスショップはそう多くはなかった。
いつもなら、お店にはたくさんのドレスが並んでいるのだが、今回は特別だった。
久しぶりに豪華な舞踏会が開かれるのだ。
都の貴族の女性は皆参加し、入場するために馬車が並んでいたのだ。
ルシアのようにお金のない貴族もたくさんいたので、
このような手頃なドレスを買うことは、戦争に行くようなものだった。
バーゲンセールの会場の掘り出し物ワゴンみたいなもんね。笑
直前になって買えると思うのは、あまりにも愚かなことだった。
遅くとも1週間前に予約すれば、変形した、あるいは、かろうじて身体が通るドレスを手に入れることができただろう。
(それじゃあかんけどな・・笑
『今日のパーティーに行くことしか考えていなかったのに、どうしたらいいの…。』
『その…あるはあるのですが、その一枚が・・・。』
おっ・・?
女性店員は、大きな絶望感を抱いている様子のルシアに同情したのだろう。
『残り1枚あるの?』
『えーと、数年前のものなので、スタイルがちょっと… まあ、ちょっとした補修をすれば、….』
『大丈夫ですよ!買います!!それ、何があっても私が!!!』
『…いやその…、でもちょっとドレスが小さすぎて』
『小さすぎる?』
『あなたが着るのであれば、合うと思います…。でも、あなたが着ることはないでしょう?』
・・・(ここでは)メイド、だからね。
『着るわ!』
ルシアは慌てて答えたが、その後、言い直した。
『つまり、それを着る人は、私とまったく同じなの!私にそっくりで、私と同じ骨格を持っていますから、問題ありません!!』
『…そうなのですか?では、中に入ってご試着ください。
余分なお直しが必要かどうか確認させていただきます。』
女性店員は、倉庫をかなり深く掘り下げて、ドレスを持ってきた。
ルシアの表情が明るくなった。
控えめでシンプルなパステルブルーのドレスだった。
何年も前のスタイルだが、安っぽさは感じられなかった__
ええやん。
__
__
一方こちらは…
彼が兜を脱ぐと、黒髪が肩のあたりまで流れていた。
彼は戦争中、これほどまでに体を守ったことはなかった。
道化師のような格好で街中を行進しながら、延々と続く人々の叫び声に耐えていたのだ。
・・・ってことはこの彼は、黒獅子・・。
『あちこちに絵を飾ってみてはどうだ?ここは物悲しいよ。』
しかし、今、彼を悩ませているのは、そんなことではなかった。
招かれざる客が彼の私室にやってきて、何かにつけて批判しているのだ。
招かれざる客・・
自分は着替えている最中だというのに、相手は恥ずかしげもなく周囲をうろうろして、夢中になっていた。
『ここは俺の寝室です。』
『…厳密に言えば、ここは君の寝室ではないよ。
たまたま居間が寝室になっているだけだ。ここは完全に来賓用の場所、だ。』
『客用の居間は1階にあります。』
『あぁ…今日でなければ、いつ君のお宅にお邪魔することができるんだい?そんなにケチケチするなよ。私はとても素敵な美術品を持っているよ。そうだ、何枚か送るよ。』
彼は怒りがこみ上げてくるのを我慢していたが、外見からは本心がわからない。
氷のような表情をしていたが、
あくまで赤い目は穏やかで平和な表情をしていた。
彼は使用人に任せて燕尾服を着せてもらっていた。
今夜の祝賀会の準備をしていたのだ。
本来ならば、休んでいて、舞踏会の最後の方にだけ顔を出すつもりだったのだ。
「今日の舞踏会にしか行かない」と言いながら、彼は袖のボタンを留めた。
『いいよ。でも、パーティーは3日じゃなくて5日あるから……。』
『前言を撤回するのですか?』
『わかったよ。なあ、タラン。どうして社交界のパーティーに参加するのが嫌なんだ?美味しいワインや料理、それに美しい女性もいる。なぜ、ここでの時間を楽しまない?』
『…家にはもう十分すぎるほどのワインがあります。美味しいものを探す趣味もあまりありません。それに…このようなパーティーに参加しなくても、私にはすでに十分すぎるほどの女性がいるのです。』
『それだけが理由ではないよ。タラン、君はここ(舞踏会)で私を助けなければならない。約束したじゃないか。』
『あなたが次の皇帝になった時に助けると約束しましたが。』
次の皇帝・・ってことはやっぱりこの招かれざる客=皇太子、だね・・。
『そうなのか?でも…私でなければ誰が次の皇帝になれると思うのだ?』
皇太子クェイズは背筋を伸ばし、自信に満ちた表情を浮かべた。
『…次の皇帝になってから話そう』
世界はどう転ぶかわからない。
クェイズはその言葉を気にした様子もなく、ただため息をついた。
『君は、気の強いお嬢さんよりも扱いが難しい。』
『しつこい男はモテないですよ?』
『あれ? あの?タラン、今のはジョーク?ジョークだよね?』
皇太子・・笑
なんかだいぶラフでユニークなキャラだな・・笑
クェイズは楽しそうに笑っていたが、
もう一人の男性・タランはあまり乗り気ではなかった。
『俺を早く帰してくれ・・』
そしてこの招かれざる客を一刻も早く部屋から追い出したかったのだ。
__
__
ルシアの場面に戻ってきます。
そのドレスショップの女性店員は、なぜかこの哀れな若い女性を助けずにはいられなかった。
色々ドレスはお直しが必要だったみたい。
幸いなことに、ルシアは基本的なメイクとヘアスタイルのテクニックを知っていた。
しかし、もしプロの美容師が彼女を見たら、
そのテクニックの惨めさと全体の雰囲気に舌打ちするだろう。
宴会場に着いた時には、彼女は骨の髄まで疲れていた。
街中を走り回って足が痛くなった。
また、自分の技術の低さのために、何度も化粧や髪型をやり直していたので、ストレスが溜まっていた。
出来は、ちょっと悪め・・笑
夢の中で多くの社交場に参加していたにもかかわらず、とても緊張して不安になっていた。
この舞踏会で最も目を引いたのは、舞踏室中にいるおしゃべりな人々だった。
貴族は自分の交友関係以外の人とはあまり付き合わない。
今日のように身分の低い貴族が身分の高い貴族と同じ宴席に出席することはほぼ不可能だった。
今日は特別。
他の高位の貴族と知り合いになり、自分の名を上げる良いチャンスだったのだ。
ルシアは、大勢の人の中から彼を見つけられるかどうか心配したが、それほど難しいことではなかった。
彼=黒獅子パイセンね。
みんなの視線と足取りを追うだけで、自然と彼の前にたどり着くことができたのだ。
ヒューゴ・タラン。
ルシアの心臓は大きく鼓動した。
夢の中で見たときよりも魅力的な人だった。
通常、彼の名は「戦場の黒獅子」としか知られていない。
見た目だけでなく、そのハンサムな魅力は他に類を見ないものだった。
黒獅子パイセン、くっそイケメン描写で笑う。
ルシアは、口をあんぐり開けて彼のハンサムな容姿を堪能していたが、すぐにショックで正気に戻り、自分の不謹慎な行動に誰か気づいていないかと周囲を見回した。
ルシアは固唾を呑んだ。
ここでルシアは予知夢に見たタランの結婚相手の代わりに自分がなろうとしてるんだよね。自分だって貴族(まあ王族だからタランとしては微妙だと思うんだけど)だからなり変わることはできるって。
レベルが高すぎた。自分なんかが釣り合う男性ではない、と彼女の心が感覚的に囁いていた。
__
__
調子に乗ったクェイズは、タランを引きずって会場中を歩き回っていた。
彼は、まるで高価な宝物を身につけているかのように、パレードしたかったのだ。
二人とも、お互いに支援することを決めたかどうかは、はっきりと明言していなかった。
しかし、二人が並んで歩いている、話しているという事実は、他人の想像力を掻き立てる。クェイズはそれを利用し、タランはそれを黙って見過ごしていたのである。
ここで次期皇帝にタランが付く、ってことをこの機会にクェイズは示しておきたいんだね。
タランは疲れていて、ただ家に帰りたいと思っていた。
クェイズが次の皇帝になったら、こういうことをしないと支持者が増えないだろうが、それは将来的に考えればいいことだ。
今はまだ、皇太子のためにそんなに力を入れる必要はないと思っていたのである。
タランはさっきから誰かのいぶかしげな視線を感じていた。
彼は生まれてこのかた、鋭いハンターであった。
悪意は感じなかったが、自分が標的にされることに憤りを感じていた。
彼は気付かないふりをして、相手を探した。
・・これは・・笑
それは思いがけず女性だった。
茶色い髪に青いワンピースを着ていて、大人の仲間入りをしたばかりの若い令嬢のようだった。
タランが女性の方を見ると、
彼女は自分の視線を避けていたが、タランはすでに真相を知っていた。
タランは、他の女性からの憧れの視線には慣れていた。
しかし、この茶髪の女性はそれに該当するようではなかった。
彼女の目は、落ち着きがなく、ときに絶望的であった。
・・・。
タランは、彼女の自分への興味を一蹴した。
今では、彼女が何をしようとしているのか、時折ちらちらと見ていた。
彼女は舞踏会の中で誰とも会話をせず、踊ることもなく、ただじっと彼を見つめていた。
怖ぇよルシア・・笑
タランが一人になった一瞬、その彼女が自分に向かって一歩踏み出すのが見えた。
彼は思わず顔をしかめた。
結局、パーティーが終わろうとしているのに、彼女は彼に近づかなかった。
__
__
人々は彼を全く放っておかなかった。
彼の知り合いには、普通の人は一人もいなかった。
何よりも、第9代ヘッセ皇太子クェイズは、公爵の周囲から一歩も離れなかった。
・・・!!!!
そういえばこれ・・・!!今気付いたけどクェイズがルシアが19歳になったときに即位する皇帝じゃんか・・・!!!
とルシアは義兄に向かって表現した。
そっか、で、ルシアにとってクェイズは義兄・・
彼女は特に皇太子を恨んでいたわけではない。
皇太子には、同じ血のつながりがあっても、本当の家族のように彼女の面倒を見る責任はなかった。
パーティーが終わっても、彼女はタランに一言も話すことができなかった。
話すことはおろか、近づくことすらできなかったのだ。
明日の舞踏会に彼は参加するんだろうか…。
彼が明日の舞踏会に出席するかどうかはわからないし、チャンスは今夜しかないだろう。
ルシアは次の日も出席することにした。
__
__
もう5日目になる。
もう5日目になった笑笑!!!!
都では5晩に渡って舞踏会が開かれていたが、誰も疲れた顔をしていなかった。
皆が皆、パーティーを楽しむために来ているわけではない。
食欲旺盛な人、新しい人脈を作りたい人、目立たない相手を探してチラチラ見ている人など。
狼と黒獅子の夢の共演じゃないか・・(黙れ・・
彼女はこの5日間、ヒールを履いて一晩中立ちっぱなしだったので、強烈な灼熱の痛みに襲われていた。
コルセットはそれほどきつくはないのだが、胸がかなり締め付けられて息苦しい。
お腹は空いていたが、コルセットのせいで少しずつしか味わえなかった。
料理の香りはとても魅力的だったが、彼女はそれを背景の飾りのように扱っていた。
トイレに行くのも億劫なので、乾いた唇を潤すためにシャンパンを一口だけ飲んでいた。
空腹がうつ病を悪化させるというのは本当なんだなと感じた。
胃が背骨に張り付いているような空腹感のせいなのか、それともこの5日間、公爵に近づけなかったせいなのか、彼女にはわからなかった。
いずれにしても、この2つの事象は同じようにルシアを悩ませていた。
彼女は遠くに見える黒の燕尾服を着た男に目をやった。
彼は、この場所にいる誰よりも、見た目にも地位にも優れているように見えた。
背が高く、肩幅が広く、腰が細く、理想的なプロポーションをしている。
下半身は見えないが、誰が見ても鍛えられているのがわかる。
パーティーが終わる頃には、挨拶もできなくなっているだろう。
この後、彼に会う機会があるかどうかもわからない。
いやいやいやいや!!!!笑
なにちょっと綺麗にやり遂げた感出して終わらせようとしてるのよwww
彼女はこの5日間の夜、その男を目立たないようにストーキングしていた。
彼女は、それをすることに夢中になりすぎたことを認めた。
彼を見ていると少しも疲れなかった。
彼の表情はいつも冷たく、喜怒哀楽がなかった。
たまに少し眉をひそめたり、上げたりしていた。
笑うときは唇だけが冷笑している。
それでも、人々はその反応だけは一生懸命に観察していた。
彼は自然に、他人を抑制する堂々とした存在感を醸し出していた。
それは支配者の威厳であり、強者の落ち着きであった。
遠くから彼を見た人は、タラン公爵のハンサムな容姿に驚いたが、彼と会話した人は、この公爵が「戦争の黒獅子」という称号を与えられた理由を理解した。
ルシアは、公爵に話しかけようとする数多くの女性の気持ちを理解できた。
彼は高い地位と多くの富を持ち、ハンサムで若く、人が求めるものをすべて持っていた。
しかし、彼には妻も伴侶もいない。
世界中を探しても、彼に匹敵する人はなかなかいないだろう。
稀有な存在だったのだ。もしルシアが社会的に高い地位にあれば、今すぐにでも迷わずにあの女性たちの仲間入りをしていただろう。
そのため息には様々な意味が込められていた。
結局公爵と自分との距離を縮めることはできなかった__
えっ・・おわ・・り・・?
__
今、ここに、ルシアと同じように疲れている人がいた。
彼のストレスレベルは彼女よりも高かった。
自分に糊のようにくっついてくる役立たずの人間どもに、いつになったら黙って消えてくれるのかと、その忍耐力を試されていたのだ。
辛辣すぎて笑う笑笑
彼は戦場を心から恋しく思っていた。
あそこではいくらでも人を黙らせることができたからだ。
今は武器を持っていないのが幸いした。彼は自分の忍耐力を信じているが、100%ではない。
ヒューゴ(タラン)は、赤い目を片隅に移した。
彼がずっと特定の人物を観察していたことに誰も気づかなかった。
赤茶色の髪をしたか弱い女性は、ずっと同じ場所で、同じグラスにつかまって立っていた。
この4日間、彼女はパステルブルーのドレスを着たままだった。
・・・1着しかないからね・・。
彼は普段からパーティーに参加しているわけではないが、女性が翌日も同じドレスを着ることはないということを知っている。
もし彼女が彼のお金に興味があるのなら、先に言ってしまったほうがいいだろう。
彼は、質問なしで彼女に大金を渡す用意があった。
彼女の毅然とした態度に感心したのだ。
ま?
当初、彼は初日だけの参加を予定していたが、翌日も参加することにした。
翌日も彼女がいるかどうかが気になったからだ。
彼女は、同じ服を着て隅っこに陣取り、じっと彼を見つめ続けていた。
もし彼女が同じ服を着て彼の気を引こうとしているのであれば、それは成功しているというメッセージを伝えたかったのだ。
すげぇじゃんルシア!気を引けてるよ!
2日目、彼女は彼に近づかなかった。
会話を始めるために彼女に近寄ることもできたが、彼はそうしなかった。
彼女が自分に近づいてくるのを待っていたのだ。
それはまるで、何か勝負をかけたゲームのようだった。
結局、彼女は5日間連続してパーティーに参加するという記録を打ち立てた。
クェイズはとても喜んだが、彼の機嫌を取るためにずっと出席していたわけではない。
結局、その女性は彼に近づくことができず、長い距離を保ったままだった。
なんか黒獅子パイセンに気を遣わせちゃって申し訳ないよ・・笑
この5日間、パーティーに参加していたので、その女性への好奇心はだいぶなくなっていた。
そしてずっとガムのようにくっついていたクェイズはどこかへ行ってしまった。
『ちょっと失礼。』
ヒューゴ(タラン)が理解を求めると、誰もが渋い顔をして彼の背中が消えていくのを見送った。
用事が済めば戻ってくるだろうと、
みんなで楽しそうにおしゃべりしながら待っていた。
__
__
彼につきまとっていたルシアは、彼の予想外の行動にショックを受けた。
彼はパーティー会場をうろうろするタイプではない。
いつもは同じ場所にいて、自然と人が集まってくるのだ。
一人でどこかに出かけるのは初めてのことだった。
ルシアは一瞬躊躇したが、彼の後を追うことにした。
これが最初で最後のチャンスかもしれない。
いけ・・!!いくんや・・・!!!
ヒューゴはのんびりと歩いていた。
彼はすでに後ろから誰かがついてくるのを感じていた。
えぇ。ごもっともで。笑
彼は自分で笑った。
この女性の話を聞くために、わざわざ時間を割いていることがおかしいと思ったのだ。
彼は無駄なことに時間を使う人ではなかった。
彼が彼女を無視していれば終わっていただろう。
彼は彼女をベッドに連れて行くことに興味はなかった。
彼にとっては世の中には2種類の女性がいた。
後者のタイプの女性に興味を持ったのは初めてのことだった。
ロー○ンド名言みたいにしてゲスいこというなww
緊張感の高さ、狂気に振り回される隊員たち、そして熱く粘りのある血の感触。
彼は、戦争についての迷いのある考えから抜け出した。
いずれにしても、この女性の目的がとても気になった。
彼は東庭に向かった。
あそこは月が一番輝いているが、そのせいで秘密の恋には向いていない。
一人でいるときに、激しいうめき声を聞かずに済む場所としては、ここが一番だろう。
彼は、まだ水の入っていない噴水のそばでくつろいだ。
その場所は、ある程度オープンな場所だった。周りに人はいないが、かといって荒涼としているわけでもない。
彼はこの場所を選んだことに満足していた。
枯れ葉のカサカサという音に、彼は首を傾げた。
一人の女性が現れたとき、彼の心の中の小さな楽しみは、はるか遠くへ飛んでいってしまった。
きたあああああ!!って思ったら”小さな楽しみは、はるか遠くへ飛んでいってしまった。”・・?え・・・??
『ヒューゴ…』
豊満な金髪の女性が、月明かりの下で宝石のように輝いていた。
同じように魅力的な顔をしたその女性の登場に、彼は表情を硬くした。
豊満な金髪の女性・・(失礼だけどルシアじゃない・・
『…私を名前で呼ぶことは許されていないはずですが?ローレンス様。』
彼はこの冷たい言葉で目の前の女性と一線を引いてしまったのだ。
ソフィアは赤い唇を噛みしめながら、涙で目を輝かせて彼を見つめていた。
『無礼をお許しください、公爵様。』
『・・今すぐお引き取り頂ければ幸いです。』
『ほんの少しだけ…ほんの少しだけでいいんです、公爵様。どうか…』
彼は静かにため息をついた。
『私たちの間に言い残す言葉はないはずですが?』
『…!!!
あなたはあまりにも冷酷です…。なぜ私をそんなに冷たく突き放すのですか?一度は心を通わせたことがあると信じていたのに!!』
今にも泣き出しそうな女性に、彼は淡々と答えた。
『ミス・ローレンス。 私は誰とも心を通わせたことはありません。私たちはただ、ベッドを共有しただけです。』
オッフ。
ソフィアは自分の耳を疑って、目に涙を浮かべた。
肩を震わせながらハンカチで涙を拭っていた。
ヒューゴは彼女を慰めることもなく、両手を後ろに回して離れたところに立っていた。
見ているとイライラしてくるので、彼女に背を向けた。
ソフィアは、自分たちの間に壁を作った男を恨めしそうな目で見た。
彼の背中を見ているうちに、恨みの気持ちが少しずつ熱いものに変わっていった。
ソフィアは走って彼の背中に抱きついた。
あわあわわ・・
彼の体温が伝わってきて、彼女は感動に包まれた。
情熱的な夜を思い出すと、後悔の念に駆られる。
彼女の豊満な胸が熱い情熱を持って彼の背中に押し付けられたが、彼は目を閉じて無情にも彼女の腕を引き剥がした。
ヒューゴは彼女に少しの余裕も与えなかった。
『私が何か悪いことをした?!私は恋人に愛を告白しただけなのに!!どうしてお別れの薔薇なんかを投げるのよ?こんなの…ひどすぎる…!!』
お別れの薔薇を投げる=貴族の表現なんかね?素敵ではある。薔薇もらったら別れなきゃいけない、逆バチェラーみたいな?
『”恋人”と言ったか?』
彼は舌打ちした。
『私は最初からあなたに真実を伝えてきた。君もわかっていたはずだ。』
ソフィアも忘れていなかった。ソフィアはそのことをよく知っていた。
今までの女性たちも同じことを経験していた。
しかし、この冷たい男は、あの時は彼女を熱く抱きしめながら、熱い情熱をもって彼女の名前を呼んだので、彼女はそのことをすっかり忘れていたのだ。
オッフ。
ソフィアは、これまでの愚かな女性たちと同じ道をたどった。
彼女はヒューゴの中の「過去の女性たち」と呼ばれるカテゴリーに入った。
『もう一度、やり直しませんか?公爵様、私は二度とあなたに心を見せません。そしてあなたが他の女の子を抱くのは構いません。どうか私をあなたの側にいさせてください…。』
『あなたは美しい花でした、ローレンス様。私はこの花を折って、花瓶に入れました。しかし、この花の運命はしおれてしまって、もう、それ以上にはならない。』
・・・あわあわあわ・・黒獅子パイセンさっきの薔薇に喩えおった・・
枯れた花になった自分を想像して、ソフィアの唇は震えた。
彼の一言一言が彼女の心を傷つけた。
彼は情熱的で温かい人だった。
高価なプレゼントも躊躇なく与えてくれた。
彼女がきれいなものを見たというと、翌日にはそれをプレゼントしてくれた。
ある日、公爵と過去に関係のあった女性がソフィアに警告した。
その時、彼女はその言葉を無意味なものと思っていた。
しかし、真実に気付いたときには、すでに手遅れだった。
ソフィアは深みにはまってしまい、彼は彼女に黄色い薔薇の束だけを残して去ってしまったのだ。
お別れ・・。物理的に残すものなんだね。しかも色は、黄色。
会う時間が長くなるにつれ、ヒューゴはだんだんとイライラしてきた。
彼はすぐに前方の草原の森に目をやった。
誰かが二人の話をずっと聞いていたのだ。
彼の目的は、あの女性に自分の過去の関係を見せびらかすことではない。
確かに彼はソフィアと寝るために努力をしたかもしれない。
ほう!
彼はその時は過去の女性とは違うスタイルの恋愛を楽しんでいた。
彼女はより美しく、スタイルにも優れていた。
しかし今後は、彼女とは正反対の女性を探すつもりである。
ふむ・・。いろんな意味で、ね・・。
『ミス・ローレンス。』
彼の声は驚くほど冷たく、ソフィアを驚愕させた。
『私は感情に溺れるのが嫌いだ。だから、私は怒らない。怒りで満たされるのはもったいないし、不愉快だ。これ以上、私を怒らせるようなことがあれば、その代償を払わなければならない。今まで私を怒らせた人はみんな命で償ってきたのだから。』
ヒィ!
ソフィアの顔からは血の気が引いて、紙のように白くなった。
『私を怒らせるな。』
ソフィアは唇を震わせながら、一瞬、青ざめた顔で彼を見つめた後、向きを変えて全力疾走で去っていった。
彼は消えていく彼女の姿を冷たい目で見た後、ある場所に意識を固定した。
『出てこい。泥棒猫。盗み聞きは、そろそろやめにしないか?』
ヒィ!!!
↓↓↓
【31日間無料で漫画も読める】
U-NEXT無料登録で
好きな漫画を無料ポイントで読む
記事下に無料で漫画を読む方法を紹介中♪
ルシア 原作小説 2話 感想・考察
いや・・ついにルシアと黒獅子タランのご対面、と思いきや邪魔が入り・・
しかもこの放漫なソフィアちゃんのおかげでパイセンブチ切れてね?笑(でも自分からベッドに誘って飽きてバラ送って別れるパイセンもなかなかだったわね・・笑
そう、ソフィアは確かにちょっと束縛しいな要素あったかもですが、最初誘ったのはタランからだったという・・笑
ドラマのバチェラー(原作は米国)ではバラを受け取るとその女性は残れるけど、この世界(てゆか本来?)は薔薇を受け取ってしまうとお別れ、なんだね。
さてさて、泥棒猫(兼、一匹狼)VS黒獅子の戦いはどうなるでしょうか・・!
次回も気になります・・!
↓↓↓
【31日間無料で漫画も読める】
U-NEXT無料登録で
好きな漫画を無料ポイントで読む
次回ネタバレはこちらから
↓↓↓
コメント