今回はピッコマで連載中のAntstudio/SANSOBEE先生の
「悪女は砂時計をひっくり返す」169話・170話(漫画版は61話?)を読んだので紹介したいと思います。
この記事は高確率でネタバレを含みます。先を知りたくない方はブラウザバックしてくださいませ。
また120%原作様に敬意を払いながらの韓国小説版翻訳(原作様が最高!)となり、ここではhaluの解釈(感想?いや、感情?笑)が多分に入ります。笑
正確に内容を知りたい方は是非ピッコマで原作様も合わせてお読みくださいませ!
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悪女は砂時計をひっくり返す 原作小説 169話 170話 ネタバレ
前話ネタバレはこちらから
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169話
アリアとアース証拠を残しながらの2人だけの逃避行が始まる・・・?
アリアは自身が砂時計を使うたびにそうだったように、彼も代償を払わなければならないと思っていたので、心配し続けていた。
『…代償を払わなければならないとは言わない方が良かったですね。私はずっと前に自分の限界を悟ったので、それ以来、自分の力を使って倒れることはないので、あまり心配なさらないでください。』
『でも…。』
気づかないうちに限界を超えてしまう可能性だってあるだろう。
アースが何度も説明してもアリアの顔に不安の光が残る中、アースは彼女の手を優しく握った。
『加えて、私は半神と呼ばれた初代皇帝の血を引く者です。代々受け継がれてきた王家の血を継がず、外から連れてこられた者(王家では無い者)は、大変な代償を払うことになるという古文書を見たことがあります…そのため、この程度では私には何の副作用もありませんので、ご安心ください。』
アースの言葉に、アリアはもう反論できなかった。
考えてみれば、彼は昨夜、何度も力を使っていた。
かつて力を使って一日中寝ていなければならなかった自分とは違い、確かにアースは元気そうに見えた。
『・・・わかりました。その代わり、無理はしないでくださいね。』
アリアの心配を理解したアースは、彼女の手の甲にそっとキスをして、そう約束した。
『お嬢様のお言葉をよくよく大切に覚えておきますね。』
アリアは心配事から解放され、アースは砂時計の箱を手に持って言った。
『でも、今日は(力を使っても)大丈夫ですので、先に進みましょう。この馬車は居心地が悪いですので、快適な馬車が手に入ったら、また馬車に乗って移動しよう。』
・・じゃあ今日はアースの力で移動するってことか・・・
『・・・わかりました。そして、この荷物(砂時計)は私が預かりますね。』
__
__
突然の視界の変化に、アリアはもう驚かなくなっていた。
『とりあえず、このマントを着てください。まずは服を買って着替えてないと。』
そこで、アリアたちは服屋に入った。
シンプルなワンピースを買って、すぐに着替えた。
『お嬢様の髪の毛を全部隠したいのですが…、どのようにいたしましょうか…?その…お顔も隠された方がいいと思うのですが…。』
アースは、シンプルなドレスに着替えても消すことのできないアリアの美しさに、額を寄せた。
そんなアースにアリアは微笑みながら、悩みを解消するように声をかけた。
『…髪を結びましょうか?』
『…いや、それだけでは…。』
『じゃあ、帽子をかぶったほうがいいですかね?』
『そうですね…その…人気のないところに行きたいので。』
『人気のないところ?』
不思議に思ってアリアが聞き返すと、アースはうなずいて答えた。
『まぁ…そうですね、宿を取った方がいいかもしれません。』
『・・・はい?』
予想外の答えに驚いたアリアは一歩下がってよろけてしてしまい、アースは慌てて彼女の腰に手を添えて支えた。
これは本当に、会うたびに耳を赤らめていた男の口から出てくる言葉なのかしら…?
オッフ。
アリアは、聞き間違いかと思ってもう一度聞いてみた。
『・・・えっと…どこって?』
『お互いが一人きりになれる宿、です。』
・・・。
『…』
アリアの顔が恥ずかしさで染まったとき、そのとき初めてアースはアリアが誤解していたかもしれない「宿」の意味に気がついた。
ホテry・・
アースはわずかに目を細めて言った。
『ああ、お嬢様がそんなに大胆な女性だとは知らなかったです。もっと早く言ってくれれば…!』
『やめて!!』
笑う
アリアは真っ赤な顔で声を張り上げたので、アリアの行動がとても可愛くてアースは大笑いした。
__
__
アリアの無用な心配や不安とは違い、2箇所の宿が取れた。
さらに、アリアをからかうアースの悪ふざけも混じっていた。
部屋が2つあるにもかかわらず、アースとアリアは部屋にこもっていなかった。
彼らは代わりに別の場所で本を読んだり、書類を見直したりした。
ここでアースはアリアに”外にお散歩でも行きませんか?”って聞く。普段の首都だと気軽に行けないからね。
『それでは、本にしおりをつけて立ち上がってください。』
自分たちのやりたいことが決まると、すぐにアースはアリアに手を伸ばした。
これは、あくまでも散歩である。
『わかりました、では少し出かけてみましょうか。』
『ありがとうございます、アリア様。
それと、申し訳ありませんが、フードだけ被っていただきたいのですが』
『わかりました。』
散歩くらい、アースが望んだことなのだから、お望みどおりに、という気になっていた。
__
__
今、散歩に誘われて上から答えていたのは誰だったのか。
宿から出てきたアリアは、目を輝かせ始めた。
散歩誰より楽しんでて笑う
『あら、アースさん!?あれを見てください!』
アリアの手の先には、もっともらしい手品で人々を魅了する男の姿があった。
この人よりももっと美しくて神秘的なマジシャンはいただろうし、路上に出た喜びからか、粗末なマジックにも大興奮していた。
『まるで子供のようですね』
このときばかりは、自分のテンションの高さに気づいたアリアは、赤面して彼の視線を避けた。
『ああ、ごめんなさい。こんな風に外に出るのは初めてで。』
『伯爵家に入る前にも、ということですか?』
外出に制限がないはずの頃の質問だ。
ふむ・・これは気になるわね。
アリアはしばらく答えられずにためらっていた。
しかし、彼女はゆっくりと口を開いた。
『当時は・・・貧しくて外に出られませんでした。可愛いものや美味しいものがたくさんあって、いつも買いたいと思っていましたが…。それに、小さな女の子が一人で人混みに行くのは大変でした。…危険だったのです。』
売春婦は貴族だけでなく庶民の間でも恥ずかしい存在だったので、やんちゃな男たちから厳しい言葉をかけられることも多かった。
なるほどね・・
そのせいで外に出るのがおっくうになっていたのだ。
__
170話
『・・・お嬢様と一緒に出てきて本当に良かった』
『私もです。』
騒がしい通りにその絶叫が響き渡ると、アースとアリアの視線もその音の方に向いた。
『ああああああッ!!!!
僕のお金が!!僕の足がッ!!!!!あああああああッ!』
地面に転がっている子供の方向に、スルスルと人ごみの中を走って逃げていく男が見えた。
その男はあっという間に人ごみの中に消えてしまい、泣き叫ぶ子供は汚れた地面から起き上がれずに泣いていた。
いや、正確には子供は起き上がろうとしていたが、起き上がれなかったのだ。
子供は、男の強い力に押されて、突き飛ばされ折れてしまったようだった。
うわうわうわ・・
『僕の足がッ!!!!!あああああああッ!』
あまりにもみすぼらしいので周りの誰も助けの手を差し伸べなかった。
・・・。
そんな子供から自分の姿が重なって、アリアの美しい額が自然と険しい顔になっていた。
『大丈夫?!』
そんな様子を見ながら、
アリアは唇を噛んで少し躊躇した後、箱から砂時計を取り出した。
えっ・・ここで使うの・・・?!
私は子供にお金を与えてこれを終わらせたでしょうけど…。
こんなスラム街の子供は、足に障害を持っていれば死んでしまうのも時間の問題だった。
そんな子供を何度も見てきた彼女は、失ったからこそ判断できたのだろう。
とにかく今日のスケジュールは、散歩、そして何よりもアースがアリアのそばにいることが大事だったはずだ。
アリアは砂時計をひっくり返した__
使っ・・た・・
__
_
そして、自分以外の時間は戻っていった。
『アリア様?
いつからその砂時計を取り出していたのですか?それよりも、どうして……?』
まっすぐ振り返って子供の位置を把握したアリアは、危険な男がその子供に近づいてくるのを見つけた。
アリアはアースの手を振り払い、急いで子供を思いっきり押した__
『痛い!』
『…アリア様!!!?』
結局突き飛ばされる子供・・
突然突き飛ばされた子供は地面に転がり、
代わりにそこに残ったのは、突然激しく動いて息を切らしたアリアだった。
何だってんんだ?
彼女はいったい何者なんだ?
突然の出来事のため、人々の視線が集まり、アースは急いでアリアの元へ向かった。
アリアの突然の行動に驚いた男がターゲットを変えたのかもしれないが、その男はとっくにいなくなっていた。
『大丈夫ですか?!!』
『お兄さん、なぜ彼女(アリア)にそんなことを聞くの?!転んだのは僕だよ?!』
強く押されたことに比べれば、怪我をした様子もなく、子供は地面に立ち上がって悲鳴を上げた。
アリアは、安堵のため息をつきながら答えた。
『ごめんね、急に虫が出てきて、びっくりしたから…それに、あなたには本当に申し訳ないと思っているの。これは高価なものではないけれど、お詫びの品よ。』
彼女が持っていた中で一番安いブレスレットだったが、このブレスレットの価値は、その子がこれから数年生活していくのに十分なものだった。
珍しい腕輪をもらった子供は、目を見開いて「本当にこれでいいのか」と何度も彼女に問いかけ、すぐに通りから姿を消した。
『やっぱり返して』と言われるのが怖かったようだ。
『・・ごめんなさい。宿に帰らせていただきます。』
そこで、捕まえることをあきらめたアリアは、砂時計を箱に戻した。
ところが、アースの表情がおかしい。
・・?
『・・・アースさん?』
『…アリア様、その指輪の色は…?』
アースの真剣な反応に、アリアは自分の手に視線を落とした。
『…どうして指輪の色が変わったんだ・・?』
自分の指輪には特に問題がないので、アリアは首をかしげた。
・・・?戻ったってこと・・?
アースはしばらくアリアの指輪を見ていたが、次に彼女を見た。呆然としていた。
『アースさん?』
『色が変わったのは確かだけど…』
・・・ゴクッ。
指輪の色は何も変わっていないかのように元に戻っていたので、彼はそれ以上話すことができなかった。
なるほど・・力を使うと反応するようになってるのかこの指輪・・。
彼の指輪の色もしばらくすると戻ってきたが、その色が戻るのにはもっと時間がかかった。
奇妙なことに、彼は再び目をこすって指輪を確認した。
しかし、指輪の色は変わっていなかった。
この2日間、自身の力を使い倒していたので、錯覚を起こしたのだろう。
『幻を見たに違いない。』
『さすがにお疲れなのでしょう。』
『いや、そんなことはないのですが…』
アリアも砂時計を使ってしまったので、休息に戻らなければならなかった。
そうして、二人はすぐに宿舎に向かった。
__
__
宿を出てから距離も間もなかったので、すぐに宿舎に着くことができた。
日没までにはまだ時間があったが、砂時計を使った後の代償を払うには不十分だった。
体力を回復しなきゃね。
『時間が来たらドアをノックしますね』
アリアは、部屋に戻ろうとしていたアースを呼んだ。
『申し訳ありませんが、アースさん、馬車が到着したら、で起こしていただけますか?』
『わかりました、そうしましょう。』
『もし私が起きなかったら・・・ 叩いて起こしてください。』
『・・・えっ、叩く?』
叩いて起こしてください、と言われて、アースは大きく目を開いた。
他の人が聞いてもおかしいお願いだと気付いたアリアは、慌てて言い訳を付け加えた。
『私は一度寝ると深く眠ることが多いので、起こすのはなかなか大変なんです。外で呼ぶんじゃなくて、中に入って揺すって起こしてくださるでしょうか・・。』
しかし、問題はそれが良い言い訳にならないことだった。
一人で彼女の部屋に入って起こせと言われたアースは目を細めた。
それはアリアが昨日見た表情だった。
そこで、彼は微妙な口調でその理由を確認した。
『・・・あなたが寝ている間に私が中に入ってもいいということですか?勝手に?』
『ええ、何度も私の部屋に忍び込んだことのあるあなたにとっては、それほど難しいことではないはずですよ。』
笑う
たまに恥ずかしい思いをすることもあったが、基本的にはアースよりも長く生きているので、異性の扱いには長けていた。
案の定、彼は降参の表情でアリアに答えた。
『わかりました。起こしてあげますので、ゆっくりお休みください。』
__
__
アリアが眠りについた後、アースアリアの指輪について考え直す間もなく、それまで読んでいなかった書類に目を通した。
この逃避行のことじゃないわよね・・?
長い間、貴族の手で支配されていた皇室の権力を取り戻すことができるだろう。
日が西に倒れる直前まで入念に書類をチェックしていたアースの手には、最終報告書があった。
それは、朝のレインからの新しい報告書だった。
アリアと一緒にいたため、詳細を聞いていなかったので、仕事に関する報告だと思っていたが、最初の一文を読んで、そうではないことに気がついた。
私が命令してから、ほんの数日しか経っていないのに・・。
本当に自分が注文したレポートなのか、何度も確認した。
届いた報告書が正しいものであることを確認した後、アースはそれを、ゆっくりと読み始めた__
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悪女は砂時計をひっくり返す 原作小説 169話 170話 感想・考察
ひょんなことで砂時計を再びひっくり返すことになったアリア。
自分もかつては同じ境遇だった貧民の子供が傷付いちゃったからね・・更に進むアリアの体内時間。そして、変わる指輪の色。
ここでアースは一瞬不可解に思ったものの、自身の計画のことやこの逃避行のこともあり、今回は気に留めませんでした。
アースはこの逃避行中にも今まで同様忙しく”計画”とやらを進めてるっぽいね。同時並行だ。しかし、指輪の色が変わったのは伏線になりそうだね。砂時計との関連にも気付いただろうし。。
さて、アースが進める”計画”とはなんでしょうか。
皇室の復権であることには違いないのですが、どのように進められるでしょうか・・!
次回も気になります・・!
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